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私の成長ストーリー外薗 耀基 さん

情報理工学科(旧 情報科学科)

外薗 耀基 さん鹿児島県 志學館高等学校 出身
2023年度卒業/岡山理科大学大学院 理工学研究科

獣工連携プロジェクトで自分をグレードアップ

入学前はどのようなことに関心をもって岡山理大に入りましたか?
入学前は、人工衛星や探査機に非常に関心をもっていました。その中で一番好きな探査機「はやぶさ」は、地球から遥か遠くで活動するため、地球からリアルタイムで命令することはできません。つまり、探査機は自分自身で考え、行動するために人工知能が必要になります。このことから、人工知能に興味をもち、人工知能について学べる大学である岡山理大に入学しました。
入学後で特に印象に残っている岡山理大での学びはどのようなものですか?
一番はワインについての講義があったことです。入学時は20歳未満のため、当然お酒は飲めませんが、ブドウの栽培学や発酵についてなど、ワインの知識を学びました。必然的に初めて飲むお酒はワインになりました。ワインプロジェクト実習では、実際にワインを醸造することができます。白、赤どちらとも醸造しましたが、個人的には白の方がうまく行った気がします。 二番目は魚を実際に飼う実習があったことです。しかし、所属している学部と開講している学部は違いますが、他学部履修という制度を利用することで、他の学部の講義を受けることもできるのです。この講義では、魚(海水魚)の長期維持について学びます。しかし、これは非常に難しいことで(自宅で飼っているとなおさら痛感する問題)、循環式濾過では寄生虫や細菌に侵されるリスクが非常に高いです。日々の予防の方法、病気の判別、治療についても学び、最終的に自分が所属しているチームの魚がどれだけ生き残ったかも評価基準になります。私が所属しているチームは1位でした。これは非常にうれしかったです。
その学びをいかして出すことができた成果や成長の実感について教えてください。
魚の飼育から派生して学んだことは非常に多かったです。魚の行動を画像処理でうまく追跡することができず、専門英語を担当されていた先生に相談したことが、今の研究室を選ぶきっかけとなりました。その後、獣工連携プロジェクト*に参加し、視野を広げて、犬の行動解析を始めました。犬は魚と比べて遥かに大きく、動きを捉えるには多くの制約があるため、簡単に行動解析ができません。そこで、卒業研究では、獣医学部から提供された犬の動画をAIがより認識しやすいデータに変換するといったことを行いました。研究に都合のよいデータではなく、実際に現場で使われているデータを使うということは非常に有意義で、この研究が今後社会の役に立つかもしれないと実感しました。

* 獣工連携プロジェクト:獣医学部と情報理工学部(工学系)との共同プロジェクト

 
今から振り返ると、ワクワクに目覚める前の自分はどういう状態でしたか?
前述からは想像できないでしょうが、私は中学、高校では不登校気味でした。学びに対する意欲もありませんでした。しかし、所属学科の学びに対する自由な環境のおかげか、病気以外では大学を休むことはなくなりました。高校時代の自分に今の状況を伝えてもきっと信じてもらえないと思います。
後輩へのメッセージをお願いします。
スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学の卒業式のスピーチで「ハングリーであれ。愚か者であれ。」という格言を残しています。これは、私自身のポリシーとしている好きな格言です。魚を飼育しすぎて魚に詳しくなったり、疑問が沸いたり、常に「なぜ?」が身近にある生活です。この「なぜ?」を思えるのはハングリーである証拠でもあると思います。「なぜ?」が1つでもあれば、ぜひ探求してみてください。その探求は大学生活を送る中で一番大事なことになると思います。私は自分自身を客観的に見ると、明らかに愚か者です。賢く考え、常に一手先を読む人生もよいかもしれません。しかし、人生は愚か者で過ごす方がきっと楽で、楽しいと思います。人に勧められることかどうかはわかりませんが、一緒に愚か者になって、新しい発見に挑戦するのもよいかもしれません。
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