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動物学科

動物学科

 

「人間社会と動物たちとの新しい関係」を求め、
生物学・動物学の基礎から応用までを習得。

たくさんの家庭で多様なペットが飼われている一方で、野生動物の被害により廃業する農家が増え、固有の動物が絶滅し、鳥インフルエンザなどの動物が媒介する病気が増えてきています。本学科では、こうした日本社会の状況を踏まえ、まずは、解剖学、生理学、生態学などの動物学の基礎を幅広く学習。そのうえで「人間社会と動物たちとの新しい関係」を構築するため、動物資源学、動物保全学といった応用分野や各種の実習を通して、実践力のある人材の養成に努めています。

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※2021年度作成の動画です
デジタルパンフレット
基礎理学科

学ぶ領域・分野

[生化学]

動物の体内に摂取された物質が、化学的、生物学的反応を繰り返し、組織の構築やエネルギー源となっていることを理解する。

[動物生殖学]

哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類など、さまざまな動物における性と生の特徴を、内分泌学的、生理学的、行動学的に学ぶ。

[動物社会学]

動物の社会性を、生態系内の進化の結果としての異種との棲み分け、同種内での個体間の行動を通してとらえ直す。

[動物系統分類学]

動物の各分類群における体の構造・特徴を知り、長い生命の歴史のなかで、どのように進化してきたかを把握する。

[動物遺伝学]

古典遺伝学と、近年の分子遺伝学を理解するために基礎知識を整理し、生命現象としての遺伝の大筋をつかむ。

[実験動物学]

食品、医薬品など、ヒトの生活に動物が果たしている役割や、動物を扱ううえでの倫理観について理解する。

[動物比較解剖学]

体の基本構造を変化させる脊椎動物が環境に適応するための基本構造パターンを学ぶほか、進化の道筋を概観する。

[動物保全学]

生物多様性の保全の考え方を理解したうえで、希少種を守り生態系をよりよく維持する方法論を、事例を通して議論する。

4年間の学びの流れ

1年次

動物学の基礎や生命倫理などを幅広く学ぶ

解剖や生理、遺伝といった動物に関する基礎科目のほか、化学や地学、パソコンの使い方などを学びます。高校で生物、化学、物理、数学を履修していない人のために入門科目も開講されます。

2年次

さまざまな実習で実践力を磨く

生化学などの専門科目に加え、実習科目で動物の研究方法について実践。野外での調査研究を中心とするか、飼育研究を中心に取り組むか、3年次以降に学ぶ方向性について考えます。

3年次

応用科目とゼミで分析・判断力を育成

動物資源育種学など応用的な科目を学ぶことで、人の社会と動物がどのような関係をもっているのかを理解。秋学期からは各分野の研究室に仮分属し、卒業研究の下準備を始めます。

4年次

自分で選択した分野で動物を究める

卒業研究のテーマは、基礎的なものから応用的な研究までさまざま。研究対象となる動物も、哺乳類、鳥類、両生類、魚類、昆虫など、多岐にわたります。

カリキュラム(専門教育科目)

選択科目 選択必修科目 必修科目

  1年次 2年次 3年次 4年次
基礎科目 動物誌/動物生理学
動物比較解剖学
動物機能解剖学/動物遺伝学
情報リテラシー
パソコン演習
動物と人間
進化動物学I/進化動物学II
生化学   卒業研究Ⅰ・Ⅱ
専門科目 動物系統分類学 環境考古学/細胞遺伝学
植物系統分類学/環境地球化学
動物環境学/動物行動学
生態学/動物発生学/霊長類学
動物保全学/自然人類学
脊椎動物学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ/比較免疫学
動物生殖学
微生物学
動物生理・生化学実習
動物遺伝学実習
動物発生学実習
野外調査実習
動物解剖学実習
専門英語I・II
植生学/応用統計学
環境地質学/環境科学
寄生動物学/実験動物学
動物関連法規
動物資源育種学/動物社会学
動物生態学/集団遺伝学
動物病理学/動物学ゼミナール
動物実験・検査学実習
動物保全・育種学実習
教員養成
プロジェクト科目
  教職基礎演習 野外実践指導実習Ⅱ
理科教材開発指導/授業実践演習
教職のための化学/教職のための生物
教職のための地学
教職のための物理
教職のための文章表現法
教職のためのプレゼンテーション
専門関連科目 化学基礎論I・II
物理学基礎論I・II/地学基礎論I・II
化学基礎実験
物理学基礎実験
地学基礎実験
   
※卒業には124単位を修得(うち基盤教育科目より34単位)が必要です。
履修モデルはこちら



 

Student’s Voice

在学生(4年生)

大黒 晃
徳島県立城ノ内高校出身
(現:徳島県立城ノ内中等教育学校)

多種多様な生態をもつ動物たち。とことん追究していきたい。

 私はデグーの餌隠し行動について研究しています。具体的には、生息環境や性別、餌の種類によって隠し行動に違いが出るのか、データを集め比較調査しています。それぞれのデグーのケージに設置したカメラの映像を確認し、行動の違いが顕著に見られた時が、この研究において一番ワクワクする瞬間です。自分の好きな動物についてとことん研究できるのが動物学科の魅力だと思います。

 私自身、興味のもったことについて主体的に研究に取り組む姿勢や行動力が身につきました。先生との距離も近く、学生の話にしっかり耳を傾けつつアドバイスをしてくれる頼れる存在です。私はもともと生きている哺乳類が研究したいと思い動物学科を選びましたが、ここではほかにも爬虫類や虫、骨や細胞についてなど、さまざまな分野の研究ができます。動物について学びたい人にはお勧めの環境ですよ。