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動物学科

動物学科

 

「人間社会と動物たちとの新しい関係」を求め、
生物学・動物学の基礎から応用までを修得。

たくさんの家庭で多様なペットが飼われている一方で、野生動物の被害により廃業する農家が増え、固有の動物が絶滅し、鳥インフルエンザなどの動物が媒介する病気が増えてきています。本学科では、こうした日本社会の状況を踏まえ、まずは、解剖学、生理学、生態学などの動物学の基礎を幅広く学習。そのうえで「人間社会と動物たちとの新しい関係」を構築するため、動物資源学、動物保全学といった応用分野や各種の実習を通して、実践力のある人材の養成に努めています。

デジタルパンフレット
動物学科

学ぶ領域・分野

[生化学]

動物の体内に摂取された物質が、化学的、生物学的反応を繰り返し、組織の構築やエネルギー源となっていることを理解する。

[動物生殖学]

哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類など、さまざまな動物における性と生の特徴を、内分泌学的、生理学的、行動学的に学ぶ。

[動物社会学]

人間も含めた動物の社会は、どのような特徴があり、どのように運営されているのか。その特徴や進化のメカニズムを理解する。

[動物系統分類学]

動物の各分類群における体の構造・特徴を知り、長い生命の歴史のなかで、どのように進化してきたかを把握する。

[動物遺伝学]

古典遺伝学と、近年の分子遺伝学を理解するために基礎知識を整理し、生命現象としての遺伝の大筋をつかむ。

[実験動物学]

食品、医薬品など、ヒトの生活に動物が果たしている役割や、動物を扱ううえでの倫理観について理解する。

[動物比較解剖学]

体の基本構造を変化させる脊椎動物が環境に適応するための基本構造パターンを学ぶほか、進化の道筋を概観する。

[動物保全学]

生物多様性の保全の考え方を理解したうえで、希少種を守り生態系をよりよく維持する方法論を、事例を通して議論する。

4年間の学びの流れ

Student’s Voice

藤原 理都
兵庫県立農業高校出身

1年次

動物学の基礎を幅広く学ぶ

資格取得をめざしつつ興味の範囲を広げていく

元々畜産の分野に興味があり、動物学科に入学しました。1年次は解剖や生理、遺伝、生命倫理を含めた動物学の基礎的な科目のほか、化学や地学、パソコンの使い方なども学びます。中でも博物館学芸員資格取得のために履修した「動物誌」の授業は、畜産の分野ではありませんでしたが、先生が話してくれたシーボルトやヌートリアに関する動物の歴史エピソードがとても面白く、特に興味を引かれたことを覚えています。

2年次

さまざまな実習で実践力を磨く

飼育するうえで何が大切か実体験から学ぶ

生化学などの基礎科目に加えて、動物の研究方法を実践する実習の授業も増えます。私が最も興味深いと感じたのは「動物生理・生化学実習」で、学科内で飼育している動物やペットのフンを検査しました。フンは動物の健康状態を知るためにとても重要な情報だということを検査を通して実感し、実際に動物を飼育・研究していく中でも強く意識するきっかけになりました。

3年次

応用科目とゼミで分析・判断力を育成

1年次から深めた興味を卒業研究の対象に

2年次よりさらに応用的な科目を履修。「動物実験・検査学実習」では、実際にマウスを使って動物の扱い方を学びつつ、人の社会と動物との関りについてより理解を深めました。実験動物については、この授業以外にも、動物資源学研究室のトゲマウス飼育に1年次から参加していたので、特に強い関心を持っていた分野です。秋学期からはそのままその研究室に入り、卒業研究の下準備を始めました。

4年次

選択した分野で動物を究める

研究室で培った力を、動物に関わる仕事に活かしていく

卒業研究の題材には2021年に導入された新規トゲマウスを選びました。新しい系統なので、まだその生物学的特徴の学術的な解析がされていません。そのため、例えば毛色の遺伝様式や繁殖などの生物学的特性を解明することが主な研究目的です。また研究室内では動物の飼育リーダーとして、飼育に携わる多数の学生たちのまとめ役を担っていました。これは内定先の養鶏場で、業務や作業員の管理監督をするうえで、いかしていきたいと思います。

カリキュラム(専門教育科目)

選択科目 選択必修科目 必修科目

  1年次 2年次 3年次 4年次
基礎科目 動物誌/動物生理学
動物比較解剖学
動物機能解剖学/動物遺伝学
情報リテラシー
パソコン演習
動物と人間
進化動物学I/進化動物学II
生化学   卒業研究Ⅰ・Ⅱ
専門科目 動物系統分類学 環境考古学/細胞遺伝学
植物系統分類学/環境地球化学
動物環境学/動物行動学
生態学/動物発生学/霊長類学
動物保全学/自然人類学
脊椎動物学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ/比較免疫学
動物生殖学
微生物学
動物生理・生化学実習
動物遺伝学実習
動物発生学実習
野外調査実習
動物解剖学実習
専門英語I・II
植生学/応用統計学
環境科学
寄生動物学/実験動物学
動物関連法規
動物資源育種学/動物社会学
動物生態学/集団遺伝学
動物病理学/動物学ゼミナール
動物実験・検査学実習
動物保全・育種学実習
教員養成
プロジェクト科目
  教職基礎演習 野外実践指導実習Ⅱ
理科教材開発指導/授業実践演習
教職のための化学/教職のための生物
教職のための地学
教職のための物理
教職のための文章表現法
教職のためのプレゼンテーション
専門関連科目 化学基礎論I・II
物理学基礎論I・II/地学基礎論I・II
化学基礎実験
物理学基礎実験
地学基礎実験
   
※卒業には124単位を修得(うち基盤教育科目より34単位)が必要です。
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