物理学の幅広い知識を習得し、
技術革新の時代に対応できる力を養う。
宇宙や素粒子などの未知の世界の探求に加えて、コンピュータや情報通信、ナノテクノロジーなど科学技術の発展には物理学が大きく貢献しています。最先端技術の理解と発展には物理学の知識と素養が欠かせません。本学科では、幅広いテーマにわたるカリキュラムを充実させ、「理論物理」「宇宙科学」「ナノサイエンス」の3コースを用意しています。物理学を学び、多方面に応用できる力を養うことで、技術革新の時代を柔軟に切り拓き、新しい技術を見出せる人材の養成をめざします。

学ぶ領域・分野
[力学]
ニュートン力学の基礎原理を学習し、力学が物理学全般にどのように応用されているかを学ぶ。
[宇宙物理]
惑星や太陽系、恒星、星間物質、銀河、銀河団、膨張宇宙における物理現象を学ぶ。
[物性物理学]
環境や構成元素比で変わる物質について、超伝導体、半導体、金属材料などの電気的・磁気的特性を学ぶ。
[量子力学]
粒子性と波動性が備わる物質を統一的に理解するため、波動力学である量子力学を学ぶ。
[電気磁気]
電気や磁気に関わる現象を理解するため、物理数学や微分積分学を活用し、電場や磁場における物理法則を学ぶ。
[素粒子・原子核]
身の回りの物質は、より小さい原子核や素粒子に分解できる。ミクロなスケールを支配する物理法則や現象を学ぶ。
4年間の学びの流れ
物理学を学ぶ基礎となる知識を身につける
基礎科目として数学、物理学、化学、生物学などを学びます。数学などでは、高校での理数科目の履修状況に応じてクラス編成を行い、スムーズに大学における学びにつなげることをめざします。
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3年次
興味をもった専門科目を学ぶ
「理論物理」・「宇宙科学」・「ナノサイエンス」の3コースに沿った専門科目を学び、量子力学、統計力学、素粒子、宇宙物理学などの知識を身につけます。得られた知識を活用する力を養うために「電気・電子工学実験」・「応用物理学実験」などの実験科目にも取り組みます。
卒業研究で最先端の物理の諸問題に取り組む
宇宙・素粒子などの基礎分野や物性・計測など応用分野の研究を行う研究室に所属し、少人数の環境で卒業研究に取り組みます。研究成果を学会などで発表するチャンスもあります。
カリキュラム(専門教育科目)
選択科目 選択必修科目 必修科目
1年次 | 2年次 | 3年次 | 4年次 | |
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基礎科目 | 質点の力学Ⅰ 微分積分学Ⅰ・Ⅱ 線形代数学 応用数学 基礎電磁気学Ⅰ コンピュータ入門Ⅰ・Ⅱ |
質点の力学Ⅱ 基礎電磁気学Ⅱ |
特別研究Ⅰ・Ⅱ ゼミナールⅠ・Ⅱ |
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専門科目 | 剛体の力学 量子力学の基礎 熱力学 熱統計物理 物理数学Ⅰ プログラミング 情報処理工学 機械工学 電子工学Ⅰ・Ⅱ 電気工学概論 システム工学 物性工学 |
量子力学Ⅰ・Ⅱ ベクトル解析・解析力学 物理数学Ⅱ 宇宙科学Ⅰ・Ⅱ 物性物理Ⅰ・Ⅱ 素粒子・原子核物理 光物理学 応用電磁気学 材料工学 計測工学 |
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実験・演習 | 物理学基礎実験 | 電気・電子工学実験Ⅰ | 応用物理学実験 | |
専門関連科目 | 化学基礎論Ⅰ・Ⅱ/化学基礎実験 生物学基礎論Ⅰ 地学基礎論Ⅰ・Ⅱ/地学基礎実験 |
生物学基礎論Ⅱ/生物学基礎実験 | ||
教員養成プロジェクト 関連科目 |
教職基礎演習 | 野外実践指導実習Ⅱ/理科教材開発指導 授業実践演習/教職のための物理 教職のための化学/教職のための地学 教職のための生物 |
※履修モデルはこちら
研究室紹介
【研究キーワード】血流、癌、血管ネットワーク 物性理論研究室(今井 剛樹)
【研究キーワード】トポロジカル物質、強相関電子系、第一原理計算 固体磁気共鳴研究室(久保 徹郎)
【研究キーワード】核磁気共鳴、強相関電子系、ワイル半金属
Student’s Voice
在学生(3年生)
荒川 光貴
岡山県立玉野光南高校出身
「やりたい」を叶えられる 充実した環境で学ぶ。
「宇宙の勉強がしたい」「教員をめざしたい」「部活動で柔道がしたい」、この3つの希望を叶えられるのが理大でした。3年生になった今は望み通り、相対性理論などを勉強しながら、教職課程で学び、そして柔道部の主将を務めています。いよいよ来春からは本格的に宇宙の研究がスタートするのですごく楽しみです。
理大で過ごすなかで、研究室の充実ぶりや学生の意識の高さ、教職課程の手厚さなどを実感し、想像以上に魅力のある大学だと感じています。自分のやりたいことを高いレベルで追求できる環境です。納得いくまで宇宙科学の研究に注力し、その後は理科の面白さをきちんと伝えられる教員になるのが目標です。もうすぐ、柔道部の引退試合もあるのでそちらもがんばります!