8分野にわたる知識を幅広く網羅。
数学・理科・情報の教員免許状を同時に取得可能。
数学、情報、物理、化学、生物、地学、環境、現代教育の8分野を学習。幅広い知識を基盤に、各分野を横断する学際的研究ができる人材や実践的指導力を備えた教員を養成します。本学科では、「総合理学コース」と「理数系教員コース」の2コースを設置し、フィールドワークとラボワークの両輪で学生の能力を高めます。中学校での模擬授業といった実践科目も豊富で、小中高の理数系教員の採用人数が多いのも特徴です。

学ぶ領域・分野
[数学]
純粋数学である代数学・解析学・幾何学や、確率論などの応用数学を研究する。さらに、数学教育、教材開発などに取り組む。
[情報]
情報システム、プログラム言語、ネットワーク、セキュリティ、データベース、画像処理などを、自然科学の研究に活用する。
[物理]
高圧環境を作り出す技術を用いて新規デバイス材料を開発するほか、生命の不思議を研究する。
[化学]
化学入門的な分析化学を通して、基礎的知識を習得。生体機能を学ぶとともに、有機材料を創製する研究などに取り組む。
[生物]
地球環境に対する生物の適応や過去の環境変化を解明し、観察や観測の技術を習得する。
[地学]
地球の表層を構成する物質とその循環を研究し、観察、観測の技術を習得。惑星・太陽・恒星の観測と宇宙の理解に取り組む。
[環境]
水質や土壌に関する調査を通して地球環境に対する知識を深め、観察、観測の技術を習得する。
[現代教育]
人文・社会科学を含めた現代教育全般についての研究まで、多様な領域を網羅。理数教育を考察する。
4年間の学びの流れ
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2年次
(春学期)
自然科学の基礎および専門科目を学ぶ
1年次は、数学、情報、物理、化学、生物、地学、環境、現代教育の幅広い分野の基礎を学習し、大学での学びにスムーズに移行できるよう配慮。2年次では講義、実験、実習を通して専門科目を学び、春学期末にはコースを決定します。
(秋学期)
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3年次
コースの方向性に沿った専門分野を学ぶ
2年次秋学期から「総合理学コース」「理数系教員コース」へ。演習、実験、野外実習などに取り組みます。3年次には、数学、情報、エネルギー環境、生命環境、地球環境の各分野から専門分野を決定。秋学期からは、卒業研究に向けてのプレゼミがスタートします。
研究室に所属し、卒業研究に取り組む
研究室内だけでなく、野外での実習、学外の研究者との共同研究や共同利用研究施設での実験など、研究の環境が広がり、幅広い研究力を身につけることができます。
カリキュラム(専門教育科目)
選択科目 選択必修科目 必修科目
1年次 | 2年次 | 3年次 | 4年次 | ||
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基礎科目 | 情報 | 情報リテラシー 情報リテラシーⅡ |
情報システム概論Ⅰ・Ⅱ 情報化社会と倫理 ネットワークとインターネット 電子計算機概論 |
卒業研究Ⅰ・Ⅱ (理数系教員コース) 教職実践演習〈中・高〉 教職のためのプレゼンテーション |
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数学 | 基礎解析演習 微分積分学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ 線形代数学Ⅰ・Ⅱ |
線形代数学Ⅲ/数学要論Ⅰ・Ⅱ 計算機数学/プログラム探究 |
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理科 | 基礎物理学Ⅰ・Ⅱ 物理学実験 基礎化学Ⅰ・Ⅱ 生命科学Ⅰ・Ⅱ 地球科学Ⅰ・Ⅱ |
電気磁気学Ⅰ 分析化学/有機化学Ⅰ 地質学/化学実験 生物学実験Ⅰ・Ⅱ 地学実験/野外実践指導実習Ⅰ |
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教育 | 教育基礎論 学習・発達論 |
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共通 | 基礎理ゼミ | 専門英語 | |||
専門科目 | 情報 | 線形数理 ネットワークとセキュリティーⅠ |
情報システムⅠ・Ⅱ ネットワークとセキュリティーⅡ 情報と職業 計算機とアルゴリズムⅠ・Ⅱ コンピューターとプレゼンテーション |
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数学 | 解析学Ⅰ・Ⅱ/代数学Ⅰ 数学要論Ⅲ/確率・統計Ⅰ・Ⅱ |
解析学続論Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 代数学Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 幾何学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ |
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エネルギー 環境 |
力学 | 光量子科学 エネルギー環境科学 電気磁気学Ⅱ |
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生命環境 | 動物生理学/遺伝学 有機化学Ⅱ/分子生物学 |
生物化学/物理化学 植物生理学 |
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地球環境 | 宇宙科学Ⅰ/鉱物科学 環境地球化学/生態学 |
環境科学/水環境科学 宇宙科学Ⅱ/環境地質学 |
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コース専門科目 | 理数系 教員コース |
教職基礎演習 教職のための数学Ⅰ 現代教育Ⅰ |
数学教材開発指導 授業実践演習 教職のための数学Ⅱ・Ⅲ 理科教材開発指導 教職のための物理・化学・生物・地学 現代教育Ⅱ/野外実践指導実習Ⅱ |
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総合理学 コース |
自己実現プログラムⅠ | 自己実現プログラムⅡ エネルギー環境科学実験 環境化学実験 地球科学実験/生物科学実験 自然科学探求ゼミナール 数学探求ゼミナール 現代教育探求ゼミナール |
※履修モデルはこちら
研究室紹介
Student’s Voice
在学生(4年生)
清水 裕理
岡山県立倉敷古城池高校出身
夢だった中学校教員に。教育現場に防災教育を根付かせたい。
小学生の頃から教員になりたいという夢があり、基礎理学科で中高理科・高校の情報の教員免許を取得しました。4月からは岡山県の中学校で理科教員として教壇に立ちます。採用試験においては、先生方が熱心に指導してくださり、同じ目標を持った仲間たちと切磋琢磨できたことが本当に励みになりました。
在学中の研究テーマは河川の河床勾配と礫(れき)について。高校生の時の西日本豪雨がきっかけで、洪水や防災に興味を持ちました。川の周りを調べることで、その土地で過去に発生した自然災害について知ることができます。土地によって災害の起き方、規模は全く違います。研究するにつれ、これからの学校では、自分たちの住む場所のこれまでの災害を勉強し未来に備える、積極的な防災教育が必要だと強く実感。今後は実際に教育現場で、大学での学びを子どもたちに伝えていきたいと思っています。