獣医学だけでなく幅広い分野を網羅。
動物とヒトの健康に寄与する人材を育てる。
獣医師が活躍する場は、ペットなど伴侶動物の疾病治療のみならず多岐にわたります。本学科では、広範囲の獣医学領域をライフサイエンス分野、公共獣医事分野、医獣連携獣医療分野の3つの分野に大別し、各分野におけるスペシャリストを養成するために、特色あるアドバンスト科目を設置。獣医学をはじめ医学・薬学・理学を専門とする多彩な経歴をもつ教員陣による教育体制を整え、動物だけでなくヒトの健康にも貢献できる獣医師を養成します。

学ぶ領域・分野
[ライフサイエンス分野]
創薬開発などの先端ライフサイエンス研究として、基礎研究の成果を臨床応用につなげる研究方法などを学習。英語での講義や発表、ディスカッションを行い、最先端ライフサイエンスを理解し、世界で活躍できる能力を培う。
[公共獣医事分野]
国際的な視野をもち危機管理対応のできる能力を培うため、国際獣医事概論、動物危機管理学などを学ぶ。日本語と英語での法律用語や国際的文章の理解に努め、グローバルならびにローカル対応のできる能力を磨く。
[医獣連携獣医療分野]
イヌ・ネコなど、ヒトとともに生活する伴侶動物は、ヒトと同様の病気をわずらうことを理解。獣医臨床を通して、疾患の診断、治療、予防法を確立する方法について学び、動物およびヒトの健康と福祉に貢献するマインドを醸成する。
6年間の学びの流れ
獣医師が担う職域とチーム獣医療について理解
獣医師が担う広範な職域について、講義と学外見学を通して学習。1年次の講義、実習では、将来、獣医関連専門家(VPP)をめざす獣医保健看護学科の学生とともに学習します。
動物の体の構造や機能など獣医学の基礎を固める
正常な動物の体の構造や機能といった基礎獣医学について学習。細胞の生物学的機能について知識を身につけるとともに、臓器や個体としての制御機構についても学びます。
動物の病気について幅広く応用知識を習得
動物がかかる病気の仕組みについて学びを深化。病気の原因となる微生物や病気の成り立ち、さらに動物周囲の環境や、食品などの安全管理まで範囲を広げて知識を習得します。
臨床の観点から動物の疾患にアプローチ
臨床学的な観点から診断法や検査法、治療法、予防法など、動物の疾患にアプローチ。手術の手技についても体験的に学習。4年次の終わりには共用試験が実施されます。
3分野に分かれて専門的知識と技能を磨く
ライフサイエンス分野、公共獣医事分野、医獣連携獣医療分野の3分野を選択。スペシャリストをめざして、実践的レベルでの専門的知識と技能を学びます。一部の科目は英語で授業が開講されます。
卒業研究に取り組み、獣医師国家試験に挑む
個別の研究テーマについて専門教員の指導を受けながら卒業論文を完成。論理的思考法、論文執筆、プレゼンテーションなどの表現法も習得し、獣医師国家試験に向けた対策も行います。
研究室紹介
Student’s Voice
在学生(5年生)
宮崎 匡史
大阪府立生野高校出身
「動物のため」という思いから 獣医療のスペシャリストをめざす。
動物の命を救いたいという思いから獣医師をめざし、最新の知識を学ぶため開設間もない当学科に入学しました。現在は、コラーゲンが神経損傷の再生や傷害の広がりにどう関与するかを研究しています。他大学に比べ少人数制で、所属外の研究室の先生にも気軽に話を聞きに行けることが、この学科の魅力。さまざまな分野・領域の最先端で活躍する先生から教えを受けることで、教科書から機械的に学ぶだけでは得られない、生きた思考が身についていると感じます。
将来はゼネラリストではなく、専門性を高めた獣医師に。そのためにも、まずは基礎を固め、得意・不得意が出ないよう満遍なく学んでいます。勉強は大変ですが、心に決めた目標に向かって諦めず続けていくことで、着実に夢に近づいていると実感しています。