生物化学科

理学部

生物化学科

生命を科学し、人の生活を豊かにするための 技術へ応用する。

理学部 生物化学科は、規模を拡大し

2022年4月に生命科学部 生物科学科となりました。

生物化学科3つのポイント

生物学と化学を2本柱とした、
基礎知識と応用技術の習得
生物化学の知識と技術で
生命現象の理解をめざす
生命、食糧、環境などの各分野で活躍できる力を養う

生命の神秘、その謎を解く手がかりは「生物化学」にあります。地球上には、私たち人を含む動物だけでなく、目には見えない微生物から昆虫や植物まで、それぞれの生物がそれぞれの環境に適応して生きています。生物化学科では、全ての生物に共通する生命の基本単位である細胞、そこに含まれる遺伝子やタンパク質の研究をとおして生命の神秘に挑みます。また、これらの研究から得た成果を、「発酵生産」、「食糧生産」、「機能性食品」、「作物栽培」、「環境科学」などの分野へ応用し、自然と調和した環境に優しいものづくりの技術開発を目指します。生物化学科では、このような分野で最新の研究を行うことのできる人材を育成するため、生物学の基礎から応用までを学びます。遺伝子組換え、機能性食品、新薬開発、環境対策などの技術と経験を持った諸分野で活躍できる人材の育成を目指しています。

4年間の学びの流れ

バイオサイエンスの基礎を身につける

生物化学の基礎を学びながら、バイオサイエンスの基礎から最先端の研究に触れる科目を学習。
「生物化学」や「有機化学」といった専門科目も学びます。

バイオサイエンスの専門科目を幅広く履修

生物学から化学まで多彩な専門科目を履修。
細胞の仕組みや遺伝子の構造から環境科学まで、生物と化学の両面から生命の仕組みを理解していきます。

バイオテクノロジーに関連した実験に取り組む

バイオテクノロジーに関連した専門分野を幅広く学習。
実験にも取り組み、実験操作技術も習得します。

先端のバイオサイエンス&バイオテクノロジーを研究・開発

基礎生物学・応用微生物学から有機化学・環境科学に至る幅広い7つの研究室から選択し、卒業研究に取り組みます。新しいバイオテクノロジーの技術開発を通じて、社会的な課題の解決をめざします。

学ぶ領域・分野

バイオサイエンス&テクノロジー

微生物からヒト、食品から医薬まで、「生命」を科学的に理解し、生物のもつ新しい能力を見い出して応用する学びを展開。講義では基礎から応用にわたって幅広い分野を学び、食品・バイオ産業や医薬・化学の分野で活躍できる力を習得する。

微生物バイオ

多方面で研究・利用される微生物を探求。その細胞構造や代謝などの基礎分野に加え、多様な機能が産業や医療に応用されていることを学ぶ。遺伝子組換え技術や解析技術などを駆使し、最先端の微生物バイオを最新鋭の機器を用いて研究する。

植物バイオ

遺伝子組換えや植物工場など、植物バイオ分野の研究が進展している一方で、まだ明らかになっていないことも多い。植物細胞の構造や機能を学習し、未解明のメカニズムを研究することで農業や環境保全に役立つ技術へとつながる研究を行う。

ケミカルバイオ

化学物質の構造や分析方法、合成法、物質変換技術などを学習。微生物や植物などが作るさまざまな物質の構造や機能を明らかにし、生体内に微量に含まれる希少物質の合成や医薬品、化粧品、機能性食品などに利用する研究を行う。

カリキュラム(専門教育科目)

選択科目 選択必修科目 必修科目

  1年次 2年次 3年次 4年次
基礎科目 情報リテラシー
情報リテラシーⅡ
生物化学Ⅰ/有機化学Ⅰ・Ⅱ
分析化学

化学概論/生物学概論
生物化学トピックス
バイオテクノロジー概論
細胞生物学Ⅰ 生物化学実験Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 卒業研究Ⅰ・Ⅱ
専門科目   分子遺伝学Ⅰ/細胞生物学Ⅱ
生物化学Ⅱ・Ⅲ/環境分析化学
有機化学Ⅲ・Ⅳ/環境生態学
微生物学/生物無機化学Ⅰ
進化・発生生物学/分子遺伝学Ⅱ
天然物化学/環境生物化学
生体反応学/生物間コミュニケーション
生化学計算法/機器分析法
生物化学的分析法/遺伝子工学
植物科学Ⅰ・Ⅱ/免疫学
応用微生物学/応用酵素学
食品機能化学/生物有機化学
生物的環境保全論
薬品応用化学/薬品合成化学
専門関連科目 数学Ⅰ・Ⅱ
生物学基礎実験
地学基礎実験
地学基礎論Ⅰ・Ⅱ
物理学基礎論Ⅰ
物理学基礎論Ⅱ
物理学基礎実験
化学基礎実験
 
教員養成プロジェクト
関連科目
  教職基礎演習 野外実践指導実習Ⅱ
理科教材開発指導
授業実践演習
教職のための化学
教職のための地学
教職のための生物
教職のための物理
※卒業には124単位を修得(うち基盤教育科目より34単位)が必要です。
履修モデルはこちら

在学生・卒業生からのMessage

在学生(4年生)

松本 悠
岡山県 明誠学院高校出身

ここで学んだ植物の知識をJAで多くの人に役立てたいです。

 祖母が農家だったので、小さいころから農業は身近なものでした。同じように世話をしていても枯れてしまう苗があるのはなぜだろうという疑問が、植物について本格的に学びたいと思ったきっかけでした。

 理大の生物化学科には、興味を持っていた植物と有機化学を一緒に学べることに魅力を感じ進学。地元・岡山で通いやすいことも、入学の決め手になりました。高校は理系ではなかったので、授業についていけるか不安もありましたが、先生方がどんな質問にも分かりやすく丁寧に答えてくれて不安もすぐになくなりました。

 大学時代に取り組んだ研究テーマは、植物ホルモン(オーキシン)について。就職を決めるときにも、こうした植物に関する研究を活かしたいと活動し、卒業後はJAへ就職することになりました。
 学んだ知識を活かし、農家の方々から頼りにしてもらえる存在になりたいです。

2018年3月修士課程修了

向田 潤
広島県立安古市高校出身
丸善製薬株式会社勤務(広島県)

この反応はどうして起こっているのか?
現在の仕事でも原理を確かめつつ製法を検討。

 微生物を活用した食品づくりに興味をもって進学先を調べるうち、岡山理科大学の生物化学科に魅力を感じて志望しました。動物、植物、微生物といった生き物の代謝から、有機合成などの化学分野まで幅広く学び、学部4年次と大学院では乳酸菌を使った機能性食品の素材について研究。効率よく量産できる培養環境を模索しつつ、「乳酸菌はなぜ、その反応を起こすのか?」といった原理についても追究しました。現在の職場は、化粧品や食品の機能性原料を研究開発している原料メーカーです。植物エキスを食品づくりにいかすという興味があった分野を担当し、原理を考えつつ製法の検討を重ねています。新しいテーマを学会などでつかみ、世の中に出していくことが目標です。

※在学生についての掲載内容は2020年3月時点の情報です。