生物地球学部

生物地球学部

生物地球学部は、フィールドワークを主要な教育・研究方法とし、自然のしくみ、自然環境の変遷、人間と環境の関わりの歴史に関する幅広い知識を習得させ、複雑な社会ニーズに応えうる人材の育成を目的としています。

学部長からのメッセージ
”地球は大きな博物館。”フィールドワークを基盤に
宇宙・地球・生物・人類の過去から未来を学ぶ

 2012年4月に岡山理科大学の4番目の学部として生物地球学部が発足し、今年で10年目となる学部です。本学部は生物地球学科1学科で構成され、その中には6つのコースがあり、フィールドワークをキーワードとした多様な教育や研究を実践しています。

 学部の1年次には「野外調査法実習Ⅰ」で大学内や近隣地域に出かけてフィールワークを体験し、研究分野ごとのフィールドワークの特徴を理解します。2年次には「野外調査法実習Ⅱ」で少し遠くのフィールドまで出かけ、より高度なフィールドワークを行い、野外における実践的なデータ取得方法などを学びます。3年次には各コースが開講する実習があり、卒業研究の半分の4単位の時間をかけて、卒業研究の前哨戦ともなる、さらに高度なフィールドワークを体験します。県外に宿泊を伴って出かけるフィールドワークもあり、フィールドワークのテクニックを磨き、共同生活・共同作業を通じてコミュニケーション能力を発展させます。そして、4年次の卒業研究では各教員のゼミに配属され、フィールドワークを基盤とした研究を実施します。その中では対象を観察したり観測したり分析することを通じて、自然や人間社会の問題点を発見し、それを解決する道筋を科学的に考える能力を培っていきます。ここ2年は、コロナ渦にあって遠方の合宿形式の実習は変更せざるを得ない状況もありましたが、学部のコロナ対策の方針を作成し、フィールドワーク実習はストップさせることなく実施してまいりました。

 学部内で展開されている教育・研究はどれも個性的で魅力的なものばかりですが、いろいろなメディアでも取り上げられているように、全国的にも珍しい存在である恐竜・古生物学コースでは、"岡山理科大は恐竜研究の大学"と呼ばれるような活発な活動を展開中です。その他のコースでも、地域の公民館や小中高校とともに観察会などのフィールドワーク系のイベントを行なうなど、いろいろな人たちと関わり合いを持つことも多いのも本学部の特徴と言えます。このような折に学生が直接解説にあたることもあり、説明することの難しさや楽しさを学んでいきます。

 生物地球学部の卒業生は、様々なフィールドワークや教育、イベントを通じて、計画力、コミュニケーション能力、問題発見力とそれを解決する道筋を見つける洞察力、解決に向かって主体的に、協同的に、さらに科学的に対応する能力など、社会人として必要な様々な力を身に付け、社会の各方面で活躍しています。

生物地球学部長 能美 洋介