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気象条件と循環器・呼吸器・脳疾患の発症、死亡リスクとの関係を示した論文が国際誌に掲載されました

2022.12.09更新学科レポート
[生物地球学科]

心筋梗塞、不整脈、脳梗塞などの循環器系疾患や、肺炎などの呼吸器疾患の発症 は、気温と強い関係があることが古くから知られていました。 特に冬の寒い日や夏の暑い日には、それらの患者数や死亡数が増加する特徴が国内外の研究で多く報告されています 。

本学の大橋唯太 教授と産業技術総合研究所との共同研究チームは、新型コロナウイルス流行前の過去10年間(2010-2019年)にみられた月別の平均気温と2020年の月別の平均気温の比較から、極端に暑い、または寒い気象・気候条件下におけいて屋外の活動を抑制することが、高齢者の心・脳疾患や呼吸器疾患の発症、死亡リスクを抑える可能性があることを統計的に推定しました。ただし、長期にわたる屋外の活動を抑制は運動不足や精神的ストレスの問題などが生じ、逆に健康を害する結果となり得えます。
本研究の結果は、健康へのリスクとベネフィットの両方を考えて日常生活をおくることが今後の高齢者のヘルスケアを考えるうえで重要であることを示唆しています。

論文が掲載された国際誌:PLoS ONE
論文タイトル:Impact of the COVID-19 pandemic on changes in temperature-sensitive cardiovascular and respiratory disease mortality in Japan.
掲載年など:2022年、Vol.17, No.10, e0275835.