#17 流れに流されてたどり着いた今の自分(その4)

#17 流れに流されてたどり着いた今の自分(その4)

医療技術学科 堀 純也 教授

~現在の自分へ~

ポスドク研究員になった年の夏,
ボスの伝で岡山理科大学からお誘いの話があった。

何でも臨床工学技士という資格を養成するコースを作るらしく,若い方に来てほしいということだった。
「この研究室で学んだことは生かさずにいろいろなことに挑戦せよ」

これは博士を取得した後,ボスがくれた言葉である。
当時27歳だった私は,分野が代わってもなんとかなるだろうという気持ちで,そのお話しを受けることにした。

とはいえ,採用試験はあるわけで,無条件に採用されるわけではない。
しっかり準備を整えて臨み,講師として採用していただけることになった。

実は,岡山理科大学の面接の少し前に腎臓の疾患が発覚し3週間ほど入院していた。

面接の時はフラフラだったので,面接を終えて帰るときに学内で迷子になった(岡山理科大学の学内マップを見て頂きたい。実はかなり広い)。

私が現在養成に携わっている臨床工学技士は,
人工透析という腎不全の患者さんの治療に携わる仕事でもあるので,
そんな時期に自分自身が腎臓の病気になるとは,これもまた不思議な話である。

岡山理科大学の教員募集の際に,最初に聞いていた話では,
今の研究をそのまま続けていけば良いということだった。

ところが,学長面接が終わる頃には「臨床工学技士の資格も取ってくださいね」と言われてしまい,今に至るわけである。

研究分野は変わってしまったが,振り返ってみると,
「先生になろうかな?」という高校の頃の漠然とした目標は達成されているわけである。

彷徨いながらも目標に向かっていたとは人生面白いものである。
最近は何事にも「効率がよいこと」が求められている節があるが,
私自身は適度に回り道しながら人生を歩んでみるのもよいのではないかと思っている。
 


日本臨床工学会にて