医療技術学科 堀 純也 教授
2つ目の転機:研究室選び
たまたま見かけたアインシュタインのドキュメンタリー番組に感化されて,物理が学びたくなり,大学進学したのは良かったが,いきなり物理学科の洗礼を受けることに。
最初に受けた力学の小テストで10点。
これはまずいぞ!とコツコツ勉強をした結果、
解析力学の定期試験では満点をとった(ちょっと自慢)。
頭がいいというよりは努力型である。
勉強ばかりしていたかというとそうでもなく,
大学で出会った友人と突然深夜に数百キロ離れた下関まで車で行き,
行ったことに満足して帰ってきたりするなど,馬鹿なこともやりながら楽しく過ごしていった。
3年生の後半にさしかかるといよいよ研究室配属である。
物理学科に来た動機が,相対性理論や量子力学,宇宙論に興味があったからだったのだけど,
3年間過ごしてみて,自分は理論系よりも実験系の方が向いていると感じていた。
研究室配属は第3希望まで書くことになっていた。
そのため,「高エネルギー物理学研究室」「ハドロン物理学研究室」は候補に入っていたのだが,
3年生の実験で行った高温超伝導体の実験が面白かったので,最後の一つは「低温物理学研究室」も視野に入れていた。
研究室配属は,第3希望まで順位付けした用紙を提出する事になっていたのだが,
なかなか決まらず最終日まで引っぱった。
運命の最終日,たまたま廊下で低温物理学研究室の先生とすれ違った。
「研究室の希望は決めたの?」と声をかけられたので,
素直に悩んでいることを話すと「実験のレポートよく書けていたよ,うちにおいでよ」と背中を押された。
相対性理論や宇宙論に興味をもっていた人間が,物性物理学の分野に転がり込んだわけである。
これが2つめの転機。
廊下で先生とすれ違わなかったら「低温物理学研究室」には行っていなかったかもしれない。
低温物理学研究室での生活は大変だったが楽しかった。
まだ誰も作ったことのない新しい物質を作ったり,夜通し実験をしたりした。
24時間365日電気が消えない研究室であったので,
大晦日の夜にSQUID磁束計(超伝導の性質を利用して物質の磁化率などを測る装置)に液体Heを注入しながら,年越ししたのも良い思い出だ。(続く)

10点の中間テストとその後の努力の成果

