「ねぇ、MBTIなに?」
入学してすぐ、自己紹介の代わりに友達が聞いてきた。
最初は冗談だと思っていたけど、周りのほとんどがタイプを把握していてびっくりした。
ESFPがにぎやかに話を回し、INTJが静かにパソコンを開く。理大の教室は、まさに16タイプの縮図みたいだ。

僕はINTP、いわゆる“論理型オタク”。
考えすぎて手が止まるタイプだ。
授業でも「なぜ?」が止まらず、先生の説明にすぐ質問を挟んでしまう。
でもその性格が、理系では悪くない。
コードのエラーが出たときに、原因を一つずつ論理的に探るのは得意分野。
「なんで動かない?」と友達が焦っているとき、僕はエラー文をじっくり読む。
解決した瞬間の「動いた!」の声は、理大の日常の中で一番気持ちいい音かもしれない。
サークルでもタイプの違いを感じる。
軽音サークルではENFPの友達がムードメーカーで、イベントのときは常に中心にいる。
僕が練習中に「ここテンポずれてない?」と細かく気にしている間に、彼は「ノリでいける!」と笑っている。
その勢いに助けられたことも何度もある。理大のキャンパスは、そんな“違うタイプの出会い”にあふれている。

テスト期間になると、またタイプが出る。
ISTJの友達はノートを完璧に整理して計画通りに勉強する。
僕(INTP)は夜中に思いついた仮説をノートに書き込みすぎて、翌朝には収拾がつかない。
でも、どっちも正しい。
大学では「自分に合うやり方」を見つけることがいちばん大事だと思う。
高校までは「全員同じ勉強法」でやってきたけど、理大に入ってからは人それぞれ。タイプが違えば、学び方も違う。
先輩にはINFJの人がいて、いつも穏やかに話を聞いてくれる。
授業や進路の悩みを相談すると、「君は考えすぎるタイプだから、少し手を動かしてみたら」と言ってくれる。まさに分析されている気分。
でも、そう言われてラボに行って課題を進めたら、確かにスッキリした。

MBTIって、ただの性格診断じゃない。自分の行動パターンを“科学的に見つめる”きっかけになる。理大の授業や実験にも通じるものがある。
ある日、学食でみんなのタイプを聞いていたら、ESFPの友達が笑いながら言った。
「でもさ、理大生って全員どこかENTPっぽくない?」
つまり“アイデアと挑戦が好きなタイプ”ってこと。
確かに、新しい研究やサークル企画にすぐ飛びつく人が多い。
建築学科の友達は休日に自分で模型を作ってSNSに投稿してるし、
生物科学科の子は「自分で化粧水作ってみた」なんて話をしていた。
理大の空気は、性格タイプを超えて“探究心”でつながっている。
最近は、友達と「MBTI別・理大あるある」を作ってSNSにあげてみた。
ISTJ:実験ノートが几帳面すぎて芸術。
ENFP:授業中でも「その反応、えぐ!」とテンション高め。
INTP:授業後に勝手に再実験しがち。
ESFJ:テスト前にみんなのノートをコピーして配る天使。
投稿したら思ったより反響があって、「自分もこれ!」というコメントがたくさん来た。
理大生にもタイプの違いを楽しむ余裕があるんだと思う。
大学に入って、自分の性格を知ることが「学び方」を知ることに直結するとは思わなかった。
“自分を分析する”って、まさに理系的。
感情や性格さえも、ひとつのデータとして理解してみる。そう考えると、勉強も人間関係も少し楽になった。
理大で過ごすうちに、INTPの僕も行動力がちょっとずつ増えた気がする。
ENFPの友達のノリを見て、「考える前に動いてみる」のも悪くないと思えるようになった。

