宇宙はこれまで星や銀河などの観測によって理解され、現在では標準的な宇宙モデルが確立し、宇宙138億年の通史を理解できるようになってきています。しかし、宇宙暗黒時代(宇宙年齢40万年~1億年)は、宇宙に天体が生まれる前の時代であり、光っているものが何もないため、通常の望遠鏡では観測することが出来ません。観測する唯一の手段が中性水素21cm線です。宇宙暗黒時代の中性水素21cm線は、地球上からの観測が極めて難しいため、これまで全く観測がなされていませんでした。しかし近年、月面や月周回軌道での観測計画(*)が世界で計画され、大きな注目が集まっています。
宇宙暗黒時代からの信号は人類が未だ手にしたことのない観測データであり、実際に将来観測でデータが得られた際に、それらを用いて宇宙モデルをどのように明らかにしていくかは重要な課題です。物理学科の山内大介講師は、佐賀大学、精華大学、国立天文台との研究グループと共同で、宇宙暗黒時代の中性水素21cm線を用いた宇宙モデルの新しい検証手法を提唱しました。本研究では、新たな観測量として「暗黒時代整合比」を提唱し、この観測量が、現在知られる標準的な宇宙モデル、および、拡張した宇宙モデルを検証する上で非常に強力な方法となることを示しています。本研究成果は、アメリカ物理学会が発行する「Physical Review Letters」に掲載されました。
(*)日本でもJAXAの主導する月面天文台TSUKUYOMI計画が進められており、山内講師はチームの一員として、月面からの究極の宇宙論観測に関する理論面の検討を中心となって推進しています。
宇宙暗黒時代からの信号は人類が未だ手にしたことのない観測データであり、実際に将来観測でデータが得られた際に、それらを用いて宇宙モデルをどのように明らかにしていくかは重要な課題です。物理学科の山内大介講師は、佐賀大学、精華大学、国立天文台との研究グループと共同で、宇宙暗黒時代の中性水素21cm線を用いた宇宙モデルの新しい検証手法を提唱しました。本研究では、新たな観測量として「暗黒時代整合比」を提唱し、この観測量が、現在知られる標準的な宇宙モデル、および、拡張した宇宙モデルを検証する上で非常に強力な方法となることを示しています。本研究成果は、アメリカ物理学会が発行する「Physical Review Letters」に掲載されました。
(*)日本でもJAXAの主導する月面天文台TSUKUYOMI計画が進められており、山内講師はチームの一員として、月面からの究極の宇宙論観測に関する理論面の検討を中心となって推進しています。
図:月面天文台TSUKUYOMIアンテナ©JAXA
図:宇宙の歴史の概念図(ESA図を改変)
【論文情報】
Fumiya Okamatsu, Teppei Minoda, Tomo Takahashi, Daisuke Yamauchi, Shintaro Yoshiura
“Dark Age Consistency in the 21cm Global Signal”
Physical Review Letters 133, 131001 (2024)
(月面天文台TSUKUYOMI計画について)
Satoru Iguchi, Toru Yamada, Yasumasa Yamasaki, Toshikazu Onishi, Daisuke Yamauchi, Fuminori Tsuchiya, Keitaro Takahashi, Takeru Matsumoto, Naoki Isobe, Takahiro Iwata, Naoto Usami, Yutaro Sekimoto, Yasuyuki Miyazaki, Takanao Saiki, Osamu Mori, Tetsuo Yoshimitsu
``Lunar meter-wave telescope (TSUKUYOMI) as one of Japanese lunar plans''
Space Telescopes and Instrumentation 2024: Optical, Infrared, and Millimeter Wave; 130922K (2024)
理学部 物理学科 山内 大介 講師
