2022.12.03更新理大レポート [岡山キャンパス]
隕石の感触を確かめる参加者
まずは座学で隕石の基本知識を学びました
講師の新原准教授
隕石の薄片を偏光顕微鏡で観察します
子どもたちも興味津々です
参加者には家族連れが目立ちました
偏光顕微鏡で見た火星起源の隕石の薄片
講師は理学部基礎理学科の新原隆史准教授。新原准教授の専門は隕石学・鉱物学・宇宙化学で、米国月惑星研究所で博士研究員として所属し、NASAジョンソン宇宙センターで実験を行ってきました。その後国立極地研究所特任研究員などを務め、現在はJAXAの火星衛星探査計画にも携わっています。
新原准教授はまず、隕石には多数の種類があり、小惑星起源のみならず、月起源の隕石が577個、火星起源の隕石は343個見つかっており、こうした隕石の組織や鉱物、化学組成などを調べることで、太陽系の天体がいつ、どのようにして出来たか分かると解説。小惑星起源の隕石については、太陽系の初期(約45億年前)に形成された「コンドライト」という隕石にはコンドリュールと呼ばれる球粒があり、鉄・ニッケルの合金や酸化鉄を多く含んでいるのが特徴などと説明しました。
続いて、参加者は偏光顕微鏡を使って、薄くスライスした月起源、火星起源、小惑星起源などの隕石のサンプルを観察。鉱物がカラフルな色彩を放つのを見て、子どもたちは「わあ、きれい」と歓声を上げていました。また、鉄隕石とコンドライト隕石、地球の花崗岩の3つを並べて、どれが隕石か当てるコーナーもあり、参加者は実際に隕石に触って重さなどを確かめながら、クイズを楽しんでいました。
参加者からは「隕石のことがよく分かった」「隕石に初めて触って感激した」「宇宙のことがもっと知りたくなった」などの感想が聞かれました。