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イノシシ、シカの目撃情報ゼロ/抜群の撃退効果発揮

2022.11.25更新理大レポート [岡山キャンパス]

イノシシ、シカの目撃情報ゼロ/抜群の撃退効果発揮

和気美しい森に「いのドン」を設置する辻教授(左端)と 轟さん(右端)=10月27日

和気町に鹿ソニック・いのドン設置1カ月
 キャンプ場周辺に出没するイノシシやシカを撃退するため、岡山県和気郡和気町が、同町木倉の「和気美しい森」に、高周波を発射してシカを近寄らせない装置「鹿ソニック」と低周波を使ったイノシシ用の装置「いのドン」を試験的に設置して、11月27日で1カ月。これまで度々、出没していたイノシシの姿はほとんど見られなくなり、抜群の撃退効果を発揮しています。

 この装置は岡山理科大学教育推進機構の辻維周(まさちか)教授と、山梨県の自動車部品メーカー「T.M.WORKS」(轟秀明・代表取締役)が共同開発。
 和気美しい森のイノシシが通った痕跡がある山道周辺には、「いのドン」1台、鹿ソニックといのドンを合体した「猪鹿ドン」を1台設置。動物が近づくとセンサーが感知して装置が作動する仕組みです。現場に設置したビデオカメラには、近づいてきたイノシシが慌てて逃げ出す様子も映っていました。

「今後の鳥獣被害対策に大きな貢献」
 和気町産業振興課は、「町はこれまで、イノシシ、シカなどの被害に悩まされていましたが、今回、和気美しい森に『いのドン』と『鹿ソニック』を設置してからの目撃情報は皆無となり、効果を実感しています。『いのドン』と『鹿ソニック』の実用化が進み、今後の鳥獣被害対策に大きな貢献を果たされることを期待しています」と話しています。
 

 
 10月27日に和気美しい森に設置した後、辻教授は11月12日には現場を再び訪れ、動作確認とともに周辺の足跡などを調査しました。研究をサポートしている生物地球学科2年、徳丸葵さんは「私の出身地の宮崎県延岡市でもロードキルが頻発するなど獣害は深刻。それを見て、動物たちが可哀そうで何とかしてあげたいと思っていました。この研究は地道な作業が続きますが、故郷にも何か貢献できればと思って、頑張っています」と話していました。
 

イノシシ、シカの目撃情報ゼロ/抜群の撃退効果発揮

現場で撮影された動画をチェックする徳丸さん(右から2人目)。隣は辻教授

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鹿ソニックを装備したスクールバスが和気町広報誌12月号の表紙に登場しました