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新属新種の恐竜「パラリテリジノサウルス・ジャポニクス」の説明会見開催

2022.05.10更新理大レポート [岡山キャンパス]

新属新種の恐竜「パラリテリジノサウルス・ジャポニクス」の説明会見開催

これまでのテリジノサウルス類には見られない特徴が多数見つかった「パラリテリジノサウルス・ジャポニクス」の指先の骨の化石=北海道大学提供

 ――理大、北大などの研究グループ 

 岡山理科大学と北海道大学などの研究グループが、北海道で見つかった恐竜化石について新属新種の恐竜と確認し、「パラリテリジノサウルス・ジャポニクス」(Paralitherizinosaurus japonicus)と命名しました。論文が5月3日、ネイチャー系の国際学術誌「サイエンティフィック・リポーツ」でオンライン公開されたのを受けて、北海道大学総合博物館の小林快次教授や岡山理科大学生物地球学部の高崎竜司研究員らは5月10日、札幌と岡山などをオンラインで結んで報道関係者向けの説明会を行いました。

 恐竜化石は2000年、北海道中川町の白亜紀後期カンパニアン期(約8,300万年前)の地層から発見されたものです。研究グループは指先の骨の形状などから、テリジノサウルス類の恐竜とみて研究を進めました。すると、これまで分かっているテリジノサウルスの特徴に比べて、①親指の根元にあたる第1中手骨の扁平度が高い②指先にあたる末節骨背側面に目立つ突起がある③指先の第3末節骨側面に浅いくぼみがある④腹側に大きな突起がある⑤筋肉の付着部が縮小している――ことが判明。固有の形質を有するとして、新属新種と断定しました。
 属名の「Paralos」はギリシャ語で「海の近く」を意味し、全体で「日本の海岸に棲むテリジノサウルス」という意味になっています。

 また、パラリテリジノサウルス・ジャポニクスの筋肉の付き具合や爪の先に力を伝える効率が、多くのテリジノサウルス類より小さかったとみられることから、肉食・雑食ではなく、手を熊手のように使って木の枝をたぐり寄せて葉っぱを食べていた可能性が高い、としています。

 今回のパラリテリジノサウルスは、日本で見つかったテリジノサウルス類としては3例目で、日本では最も新しい時代のテリジノサウルス類の化石です。古いものは1億年以上前の地層から見つかっています。海成層から発見されたテリジノサウルス類としてはアジア初で、世界でも2例目です。こうしたことから、日本にはテリジノサウルス類が長期間生息していたこと、恐竜時代の最後において西はモンゴルから東は日本まで、アジアではテリジノサウルス類がより広い生息域をもち、多様な環境に適応していたことが分かりました。

 説明会には小林教授、高崎研究員のほか、岡山理科大学生物地球学部の實吉玄貴准教授、北海道・中川町エコミュージアムセンターの疋田吉識センター長、米国サザンメソジスト大学のアンソニー・フィオリロ博士が出席しました。
 


 

新属新種の恐竜「パラリテリジノサウルス・ジャポニクス」の説明会見開催

パラリテリジノサウルス・ジャポニクスの復元画=服部雅人さん提供

新属新種の恐竜「パラリテリジノサウルス・ジャポニクス」の説明会見開催

岡山で会見する高崎研究員(左)と實吉准教授(右)

新属新種の恐竜「パラリテリジノサウルス・ジャポニクス」の説明会見開催

札幌で会見した小林・北海道大学教授とはオンラインで結びました