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世界的な若手優秀研究者賞受賞、獣医学科の向田助教

2020.10.29更新理大レポート [今治キャンパス]

世界的な若手優秀研究者賞受賞、獣医学科の向田助教

若手優秀研究者賞の盾を手にする向田助教

            ――高血圧でリンパ管障害の可能性指摘
 
 獣医学部獣医学科の向田昌司助教が、世界的に権威ある米国心臓協会の高血圧学会(9月10~13日・米国)で「New Investigator Award」を受賞しました。同賞は米国心臓協会と日本高血圧学会が連携し、同学会で発表する優秀な若手研究者(40歳以下)3名に贈るものです。
 
 向田助教の発表演題は「Lymphatic Contraction Was Enhanced in Spontaneously Hypertensive Rats」(高血圧ラットにおいてリンパ管収縮が増大する)。リンパ管は血管とともに体液循環を行う重要な器官で、脂質を吸収するなどの役割を担っています。最新の研究報告では、心疾患や動脈硬化などの循環器疾患の原因がリンパ管にあるのでは、とみる考え方が明らかになりつつありますが、因果関係はまだ解明されていません。
 
 向田助教の発表が画期的だったのは、高血圧のラットのリンパ管に障害が発生している可能性があることを突き止めた点です。とはいえ、ここにたどり着くまでは平たんな道のりではありませんでした。
 まず、血管より格段に細く薄いうえ、触るだけでも機能が損傷してしまうためリンパ管を取り出すのが大変な作業でした。獣医薬理学教室の先生方の多面的な協力を得て、「何度も何度も失敗を繰り返した末、高血圧ラットのリンパ管が障害されている可能性をつかみました。そこまでに約2年間かかりました」(向田助教)。
 
 今後、高血圧の新たな治療方法に結び付く可能性を秘めた研究成果。向田助教は「この研究を進めて新たな生命現象を明らかにし、高血圧の根本治療につなげて、医療と獣医療に貢献できればと考えています」と話しています。
                      ◇
 向田助教は埼玉県出身。2009年北里大学獣医学部を卒業し、2012年博士(獣医学)取得、2012年~18年米国アイオワ大学医学部博士研究員を経て、2018年岡山理科大学獣医学部助教。本学着任後、2018年日本獣医学会学術集会日本比較薬理学・毒性学会奨励賞、2019年日本心脈管作動物質学会最優秀発表賞、2019年日本平滑筋学会白鳥常男賞、2019年OUSフォーラム研究奨励賞、2020年米国心臓協会 New Investigator Awards for Japanese Fellows を受賞。

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