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ニュース&トピックス AMEDの公募事業に採択/次世代型のステント開発/岡山理科大学の中谷、清水両教授が参加

2018.11.09更新理大レポート [岡山キャンパス]

ニュース&トピックス AMEDの公募事業に採択/次世代型のステント開発/岡山理科大学の中谷、清水両教授が参加

 本学技術科学研究所の中谷達行教授(写真右)と、本学工学部機械システム工学科の清水一郎教授(写真左)の2人が参加する株式会社日本医療機器技研のプロジェクトが、医薬品・医療機器の迅速な実用化を目指す国家プロジェクトを担う「国立研究開発法人日本医療研究開発機構」(以下AMED)の2018年度公募事業で採択された課題を分担することとなりました。この課題では、一定期間経過すると生体内で分解する次世代型のマグネシウム合金によるステントを開発して4年後の臨床実験を目指します。

 本プロジェクトが採択されたのはAMEDが実施している「医療研究開発革新基盤創成事業」(CiCLE)※1で、その課題名は「至適分解性により術後遠隔期に血管再生を促す生体吸収性マグネシウム合金スキャフォールドの非臨床・臨床POC取得」(申請者:株式会社日本医療機器技研)です。本課題を含めて今年度は14課題が採択され、これらに対して計約290億円が配分されることになっています。

 課題の名称は少々難しいので、概要を説明いたします。

 血管が血栓などで詰まった場合、ステントを挿入して血管を拡げる治療が行われます。ステントの素材にはコバルトクロム合金などが広く使われていますが、血管が拡張しても永久に分解されないため、異物として残ってしまうのが課題となっています。そこで、人体と親和性が高く、体内で分解するマグネシウムに着目し、血管が元通りになる3カ月~6カ月だけ血管を拡げる機能を持たせようとするものです。

 この際、マグネシウム合金だけでは数日で分解してしまうことに対応するための、炭素と水素から成るダイヤモンド・ライク・カーボン(DLC)などでコーティングを施す技術を中谷教授が担当しています。また、マグネシウム合金はコバルトクロム合金よりも強度や変形能が劣ることに対応するための、マグネシウム合金製ステントの最適形状設計を清水教授が担当しています。

採択を受けて中谷教授は「技術科学研究所のミッションは研究成果を社会へ還元すること。正にこの目的に沿った最適なプロジェクトと言えます。このステントで多くの人を救うことができると思います。課題の事業化が成功したら、次はこの技術を人工血管など他の医療機器にも応用していきたいと考えています」と話しています。

一方、清水教授は「このステントは、薬を飲み続けるなどの術後負担を軽減でき、若年者にも適する画期的な医療機器です。機械研究者としての経験を活かして、その実用化に貢献したいと思います。実際に人の役に立つ製品開発に携われることをうれしく思います」と述べています。

※1 医療研究開発革新基盤創成事業(Ci CLE)について

2017年度からAMEDが実施する同事業は、産学官連携により、我が国の力を結集し、医療現場ニーズに的確に対応する研究開発の実施や創薬等の実用化の加速化等が抜本的に革新される基盤(人材を含む)の形成、医療研究開発分野でのオープンイノベーション・ベンチャー育成が強力に促進される環境の創出を推進することを目的としています。