教育・研究編4

教育・研究編4

1日1,000人が利用 充実の図書館

岡山理科大学図書館 榊原 道夫(さかきばら・みちお)館長

 「レポートを書いたり、グループ学習、ディスカッションをしたりと、思い思いの形での利用が増えています。食事を取るスペースもあるので長時間滞在して勉強できるのも魅力です」と榊原館長。

ディスカッション、食事ができるスペースも

 岡山キャンパスのA1号館4階と隣のA2号館1~3階、C2号館3階にある図書館には合わせて702の閲覧席があり、蔵書は約26万冊(研究室分を含めると約48万冊)に上ります。特に2016年4月に開館したA1号館の図書館には344席あり、グループ学習室3室(36席)、学生たちがディスカッションもできるラーニングコモンズ(90席)、食事も可能で市街地が一望できるラウンジ(46席)などを備え、自由に使えるパソコンも70台設置。学生たちのさまざまなニーズに対応できるよう工夫されています。

2年間で利用者ほぼ倍増

 この“A1号館効果”で、入館者数(延べ人数)は次のように飛躍的に増えました。
2015年度 106、205
2016年度 166、134
2017年度 199、447

 A1号館完成前の閲覧席数が計615席で、14%しか増えていないにもかかわらず、利用者はほぼ倍増という盛況ぶりです。榊原館長は「多い日は1日に1000人以上が入館します。岡山キャンパスの学生数は院生も含めて約6200人ですから、その利用率は格段に高いと言えます」といい、「当然のことですが、学生たちは大学で勉強する。その様子が実際に目に見えるようになりました」と話します。

「静かで快適」「とても使いやすい」――高評価とともに要望も続々

 蔵書は理系大学らしく専門書が大半ですが、文科系の教育学部、経営学部の開設に伴い教育、経営関係の書籍も増えました。国内外の雑誌や小説などもそろっています。
2日に1度は利用するという教育学部初等教育学科3年、田中僚也さんは「資料がそろっているからレポートを書くのに便利だし、友人と話し合えるスペースがあるので、同級生とディスカッションする時にも使います。使い勝手はとてもいいと思います」。評判は上々です。

 利用者アンケート(2018年1月10日~19日調査)をみても、「静かでとても快適」「とても使いやすい」「居心地がいい」などと圧倒的に高評価が占めています。一方で、「閉館時間を延ばして」「24時間体制にしてほしい」「飲食OKゾーンを増やして」「PCの起動が速くなるようにしてほしい」などと、人気施設ゆえに改善要望も多岐に及んでいます。

 榊原館長は「開館時間は延長する方向で検討しています。時間が多少かかるかもしれませんが、学生の皆さんが使いやすいよう対応していきます」と話し、将来像については「図書館機能の電子化をさらに進めていき、学内のどこにいても図書館のサービスが利用できるようにしていきたい」と述べています。

 入館者全体の9割近くを占めるA1号館とA2号館図書館の開館時間は、平日が9:30~20:45、土曜・日曜が9:30~16:45。C2号館は日曜日休館となっています。登録すれば一般の利用も可能です。

略歴

1987年 岡山理科大学大学院理学研究科システム科学専攻博士課程後期修了=博士(理学)
1989年 岡山理科大学理学部応用数学科助手
2006年 岡山理科大学理学部応用数学科教授
2016年 図書館館長