学生編12

学生編12

もう一度、日本で研究したい!

大学院総合情報研究科修士課程・社会情報専攻
申 雯捷(しん・ぶんしょう)さん

細やかな気配りに感激

 

 

 「三国志」の舞台、そしてジャイアントパンダの生息地でも知られる中国四川省の省都・成都出身。地元の四川師範大学で日本語を学び、3年生の時に交換留学で愛知県立大学を訪れたのが初めてのニッポンでした。

 滞在中は国際留学生会館(名古屋市)で生活し、世界各国から来日した留学生たちと交流、日本語を学ぶだけでなく、京都や東京などを観光し、信州でスキー、浴衣姿で花火大会も楽しみました。「日本人の友人もたくさん出来ました。みんな優しくて、困ったことがあれば何でも手伝ってくれる。おもいやりや細やかな気配りがとてもうれしかった」

 4年生の2017年には「第7回加計学園杯日本語弁論国際大会」(11月17日・岡山市)の予選にあたる中国・重慶大会に出場して優勝しました。国際大会には申さんを含めて各地の優勝者15人が出場、日本語による表現力などを競いました。申さんは、お年寄りを敬う気持ちの大切さをアピールしました。残念ながら入賞は逃しましたが、これが理大に入るきっかけになりました。

もっと自分を高めたい!

 

 2018年6月に大学を卒業し、成都のIT企業に勤務。ところが、「せっかく勉強した日本語が生かせないのと、日本との縁が切れるのも残念でした。仕事も物足りなかった。何より自分のレベルをもっと高めたかったので」と今年2月に退職。弁論大会の縁で、岡山理科大学大学院受験を決め、外国人留学生特別選抜を見事にパスしました。
 
 大学院では、企業と顧客が一緒になって新たな価値を創り出すという、マーケティングにおける価値共創研究で著名な、村松潤一教授の指導を受けています。
 
 「マーケティングは難しいけど、とても楽しい」と、さわやかな笑顔を浮かべて表情で話す申さん。そんな申さんについて、村松教授は「勉強熱心で理解力が高い。英語も出来る。非常に優秀な学生です。教えていてストレスがない。それと、積極的で自分で何でも開拓していくタイプです。将来、どんな方向に進んでいくのか、非常に楽しみです」と激賞します。

 
 

「断捨離」「日々精進」「お茶漬け」「茶わん蒸し」――

 好きな日本語は「断捨離」「小春日和」「弥生」「五月雨」「門出」「日々精進」と渋めです。日本の食べ物で好きなのは「お茶漬け」「茶わん蒸し」「炭火焼肉」「卵焼き」「懐石料理」とか。もともと、好きな韓国のアイドルが日本語で歌うのを聴いて、日本語に興味を持ったのがきっかけと言います。

将来は? 
 「海外で就職してみたいと思いますが、家族のことを考えたら、いつかは向こうに戻るでしょう」。ちょっとはにかみながら答えてくれました。

 

 
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