生命科学部長からのメッセージ

生命科学部長からのメッセージ

学部長からのメッセージ
~生物の力で暮らしを豊かに、生物学の技術で健康に~

 2022年度に開設した生命科学部は、岡山理科大学でバイオテクノロジー関連の教育と研究を積み重ねてきた教員・研究室を集結した生命科学分野の教育・研究拠点です。

 生命科学部には生物科学科と医療技術学科があります。
 生物科学科の中には基礎生物学から生物機能やバイオテクノロジーを多様な形で応用する5つのコースを設けています。バイオサイエンスコースでは、生物学の基礎から最先端のバイオサイエンスを学び、生命現象を遺伝子やタンパク質、細胞レベルで理解するための知識や実験技術を学びます。生物生産コースでは、植物や微生物の力を利用して食糧増産につなげるなど、農業や水産業等の産業に直結する生物学を学びます。淡水魚と海水魚が同じ水槽で飼育できる好適環境水による養殖技術もここで学びます。コスメ・食品コースでは、化粧品・食品など身体の内外から美と健康、アンチエイジングをサポートするサイエンスを学びます。環境科学コースでは、生態系のメカニズムや人間生活による環境への影響を学び、環境に負荷をかけないグリーン化学による物質生産や医薬品合成技術等を学びます。医用生物学コースでは、iPS細胞などを利用した再生医療やナノメディシン、遺伝子治療等の生物学の技術で病気を治療する最先端医療技術を学びます。どのコースに入るかは入学試験時あるいは入学後に決めることができます。生物科学科のどのコースからでも中・高の理科教員免許取得や食品衛生管理者/監視員の資格取得が可能です。
 医療技術学科には臨床検査技師を養成する臨床検査学コースと臨床工学技士を養成する臨床工学コースを設けています。どちらの国家資格も現在の高度医療には不可欠です。本学では生命科学をベースとしたサイエンスマインドを身につけることでEBM(Evidence-Based Medicine:根拠に基づく医療)を理解して、患者中心の医療を実践できる知識とスキルを修得します。どのコースに入るかは入学後に決めることができます。

 生命科学部が目指すのは、「生物の秘めた力で人の暮らしを豊かに」、「生物学の技術で人を健康に」を実現することであり、常に「人間が地球と共生するためのサイエンス」を意識して教育・研究を実施しています。SDGsに掲げられている目標、すなわち「持続的な社会と豊かさの両立」を実現するには生命科学の知識が不可欠です。文明が誕生してから長きにわたって農・水・林業といった生物産業が中心でしたが、産業革命から現在までは工学と化学が産業の中心になり、これにより持続が危ぶまれる社会になってしまいました。ところが最近になって少しずつ新たな生物学による産業が芽吹いてきています。これは大昔に戻そうという原点回帰ではなく、ほとんどが新たな形で生物と工業・化学を共存させる、まさに「持続的な社会と豊かさの両立」を実現させる試みです。また、最近のSF映画でもバイオテクノロジーの進歩を描いた作品が増えていることからも、近い将来生物学も産業の中心になる時代が訪れると感じています。私達と一緒に「人の役に立つ生物学」を学び、バイオ技術者・医療技術者として来たるべき時代で活躍して欲しいと願っています。

 

 

 

生命科学部長 内貴 猛