基礎理学科卒業
谷村 奈穂さん
倉敷市立倉敷第一中学校
先生方の全面サポートで夢を実現。
これからも目標に向かい成長し続けたい
手厚いサポートでかなえた教職の道
岡山県で理科教諭になり5年目を迎えようとしています。私が教員をめざそうと思ったのは、高校2年生の秋。それまでは医療系の職業に就きたいと思っていましたが、将来を真剣に考えたとき、人の生死に関わる現場よりも、人の人生や成長を支える仕事がしたいと気づき、進路を変更しました。理科を選んだのは、純粋に理科が好きだったから。それに加え、器具を使って実験をすることの多い理科なら、口ベタな自分でも生徒と楽しく授業ができるだろうと思ったからです。岡山理科大学は教員採用試験に強いと赤本に書いてあり、自分にぴったりだと思い志望しました。
大学の授業ではやはり理科系の科目好きで、とくに植物生理学の授業が楽しかったです。教職の授業では、理科教育法の模擬授業が印象に残っています。模擬授業では学生が先生役と生徒役に分かれて授業を行います。最初は人前に立つだけでも緊張しましたが、積極的に発表するよう心掛けました。専門科目に限らず、大学時代の学びはどれも自分の糧になっていると感じています。例えば一般教養科目のボランティア論で学んだ「ボランティアに求められる姿勢」は、当時とても印象深く、現在でも理科以外に道徳の授業でも指導にもいかせています。
教員採用試験については、授業以外でも教職支援センターの先生方に本当によくサポートしていただきました。面接や小論文など教員採用試験に関わる対策はすべて対応してくださり、お盆休みや土日も返上して指導してくださいました。理大のサポートはかなり手厚く、今考えてもとてもありがたいことだったのだなと思います。ゼミの先生が生物学実験室やゼミ室を開放してくださったので、講義でなくても一人で模擬授業の練習ができました。教員採用試験合格は先生方のサポートがあってこそ。本当に感謝しています。また、基礎理学科は教員をめざす学生が多いため、同じ目標に向かってみんなで頑張る風土がありました。夢を応援してくれた先生方、一緒に頑張った仲間たちに感謝しています。特に教職支援の先生には、卒業後も何度か連絡をとり、相談に乗ってもらったり、話をきいてもらったり。卒業後もとてもお世話になっていて、支えになってもらっています。
歩みを止めずこれからも目標を持ち続ける
勤務先の中学校では、知的障害特別支援学級で1年生8人のクラスを担任しています。個性豊かな生徒たち一人ひとりに合った支援方法を考えながら指導にあたっています。それぞれの特性や感情、価値観に合わせることはもちろん、保護者の方の想いや願いもくみ取りながら支援しなければなりません。指導方法に悩むこともありますが、その分、自分が考えた手法がうまくいった時や生徒の成長が見られた時は何ものにも代え難い喜びがあります。授業づくりについて新たな目標も見つかりました。その夢への第一歩として免許法認定講習を受け、特別支援二種免許を取得しました。今後はインクルーシブに関する知識と実践力を身につけ、さらにステップアップしていきたいです。
いま大切にしていることは、自分自身がまず健康であること。心身ともに健やかであってこそ、子どもたちに全力で向き合うことができます。そして、いつも目標を持ち続けること。私はこれまで、どれだけ落ち込むことがあっても、自分自身の目標に救われてきました。めざすものがあれば、前を向くことができます。これから大学生になるみなさんにも、ぜひ目標を持ち続けてほしい。その目標が、つらい時や苦しい時もきっとあなたを支えくれることでしょう。