概要
生物化学専攻は、バイオサイエンスならびにバイオテクノロジーが時代と共に先端的な科学技術として重要性を増し、これに従事する人材の養成に対する要望が高揚する中で、本学理学部生物化学科を母体として、平成4年4月に開設されました。本専攻は、このような社会的要請に応えて、将来の科学技術者を適切に評価できる豊かな知識と、優れた独創的な研究活動の能力を供えた人材を育成することを目的としています。本目的を達成するために、生物化学科に所属する理学、工学、農学、医学、薬学の専門教員がそれぞれの専門領域の壁を取り払って、共同して新分野としての教育と研究を行える体制を整えています。
専任担当者および研究内容
系列 |
氏名 |
研究内容 |
分子生物学 |
池田 正五(教 授) |
遺伝情報の修復・維持および発現調節機構の研究 |
南 善子(教 授) |
タンパク質の機能、代謝および代謝調節についての研究 |
河野 真二(講 師) |
ゲノムの機能発現およびクロマチン構造に関する研究 |
森田 理日斗(助 教) |
機能未知タンパク質の機能と構造に関する研究 |
生物機能科学 |
三井 亮司(教 授) |
微生物代謝および関連する酵素を利用した物質生産に関する研究 |
青木 宏之(准教授) |
生物体微細構造形成における構成分子の自己組織化特性の役割 |
矢野 嵩典(助 教) |
有用微生物の探索と代謝機能解明に関する研究 |
生体物質化学 |
原村 昌幸(教 授) |
生理活性を持つ新規化合物の設計・合成研究 |
林 謙一郎(教 授) |
生理活性物質の探索と作用機構に関する研究 |
窪木 厚人(准教授) |
化学法と酵素法を利用した生理活性物質の合成研究 |
福井 康祐(講 師) |
生理活性物質の探索と利用法に関する研究 |
応用生物化学 |
汪 達紘(教 授) |
環境因子の生体影響評価とその予防 |
濱田 隆宏(准教授) |
植物の微小管ネットワークの構築と機能の解明 |
猪口 雅彦(講 師) |
高等植物の分化・形態形成および遺伝子発現調節機構の研究 |
宮永 政光(講 師) |
微量有害化学物質の環境動態と生物への影響に関する研究 |
修了生の最近の主な研究テーマ
◯タデ科植物アイのインジカン合成酵素の解析 |
◯オーキシン輸送系を制御する化学ツールに関する研究 |
◯真正粘菌 Physarum polycephalum の乾燥耐性に関わるトレハロース代謝系の解析 |
◯分裂酵母のG0期誘導過程におけるミトコンドリアDNA損傷量の動態 |
◯SUMO修飾によるDNAトポイソメラーゼⅠの機能調節機構の解析 |
◯DNA bending 機能を欠いたラットDNAトポイソメラーゼⅡの細胞核内動態の解析 |
◯オーキシンの代謝不活性化および再活性化経路に関する研究 |
◯植物葉上共生細菌のランタノイド依存型メタノールデヒドロゲナーゼアイソザイムの発現解析析 |
◯森林・都市散策における尿中タンパク質酸化及び脂質過酸化マーカーの変動 |
◯オルトキノンおよび保護体に対する求核反応を利用した多置換ベンゼン化合物の合成 |
◯傷害応答性プロモーターRi-Pagsの水分ストレスによる発現誘導の解析 |