応用物理学専攻

大学院 理学研究科

応用物理学専攻

概要

本専攻では、物質の性質を微視的な観点から研究する物性物理に加えて、原子核や荷電粒子線を用いた衝突現象を扱う量子物理、地球や惑星を構成する物質の構造や物性を解明する惑星科学や地球物性、光・赤外線天文学分野における天文観測機器の開発的研究などを中心に、物理学の基礎から応用までの幅広い領域をカパーしています。また、脳科学や細胞死、血流イメージングなどの分野へも物理的アプローチを展開しています。今日の産業界は、従来からのエレクトロニクス、新素材開発、情報科学の領域に加えて、医療工学の領域にも優秀な人材を求めています。そこで、これらの分野で活躍できる基礎知識と応用力をもった人材の育成をめざして、本専攻では日々の教育・研究に取り組んでいます。

専任担当者および研究内容

系列 氏名 研究内容



量子物理
金子 敏明(教 授) 荷電粒子と物質との衝突における電子励起の理論的研究
宮川 和也教 授 ハイパー核およびハドロンの構造と反応の理論的研究
今井 剛樹准教授 トポロジカル物質での新奇量子現象の発現機構に関する理論的研究
長尾 桂子講 師 素粒子論を用いた暗黒物質やバリオン数成生等の宇宙の諸問題の理論的研究

物性物理
米田 稔教 授 高機能半導体の開発研究と光電変換材料への応用
山本 薫准教授 特異な強誘電性を示す有機伝導体の分光学的研究

宇宙地球物理
豊田 新教 授 電子スピン共鳴年代測定による古環境変動史の解明
渡邉 誠准教授 位相揺らぎ補償光学系の開発研究と観測天文学への応用



医用物理
尾崎 眞啓教 授 血液透析における効率の評価法の研究
川端 晃幸教 授 活性酸素・フリーラジカルによる細胞傷害機構と生体内金属
畑中 啓作教 授 脳磁図を用いた脳機能の研究と臨床応用
石田 弘樹准教授 コヒーレント光による流れの計測と血流イメージング応用
堀 純也准教授 医用電気機器の安全に関する研究およびファインバブルの医療分野への応用

修了生の最近の主な研究テーマ

物質を通過する高速イオンによるトラック形成と
局所電子密度法による線エネルギー付与
高感度偏光顕微鏡の作製
タンデム加速器での荷電変換過程とクラスターイオンの生成 人の乳歯及び哺乳動物の歯のエナメルを用いたESR線量計測
クラスターイオンと希ガスとの衝突における電子損失 ワイヤレス給電の電磁界数値解析法の構築
ハイペロン光生成反応におけるハイペロン-核子終状態相互作用 パターンオンセット-オフセット刺激による視覚誘発反応
の起源に関する研究
分子線交互供給法によるCdSe量子ドット構造の光学的特性に
関する研究
透析評価における透析液排液測定の意義とその有用性
に関する研究