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【市民公開講座レポート】身近な栽培植物の進化と農業の起源

2025.06.23更新理大レポート

【市民公開講座レポート】身近な栽培植物の進化と農業の起源

講演を行う那須浩郎准教授

 岡山理科大学では、研究成果を市民の方々へとわかりやすく紹介する市民公開講座を、概ね一カ月に一回のペースで開催しています。今年度の第二弾は、6月21日に「ヒトはなぜ農業を始めたのか? ~身近な作物の考古学から探る栽培植物の進化と農業の起源~」と題して開催し、約40名の市民の方々が参加しました。
 
 講師は、教育推進機構 基盤教育センターの那須 浩郎(なす ひろお)准教授です。
 
 講演では、ドメスティケーション(domestication)“栽培植物化”をキーワードにして、野生植物がいかに栽培植物化されたかを、考古植物学的な視点から解説しました。
 
 最初に、イネやコムギ、トウモロコシ、ジャガイモなどの主要作物に加え、キビ、アワ、ヒエなどのいわゆる雑穀たちのドメスティケーションが、どの地域で、いつごろ行われたかを、考古学的な成果から紹介しました。
 
 続いて、講師の那須准教授が研究している、日本で栽培植物化が起こったと考えられている「アズキ」についても紹介を行い、アズキの原種であるヤブツルアズキを実験的に管理し、栽培植物化の過程を検証する様子を紹介しました。
 
 最後に、マメ・アワ・キビ・ヒエなどの特製雑穀ブレンドを観察して、種類ごとに分類するミニ実験にチャレンジしました。
 市民の方々からは、「日ごろ食べている雑穀をじっくり観察する機会ができて、身近な作物に改めて興味を抱いた」「昔の人々が、試行錯誤をしながら野生植物を利用していったことを窺い知ることができた」といった感想が寄せられ、大変好評でした。
 
 Archaeobotany 考古植物学研究室 (研究室のHPへジャンプします)
 

【市民公開講座レポート】身近な栽培植物の進化と農業の起源

講座には約40名の市民の方々に来場いただきました

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アズキとヤブツルアズキの乾燥標本の展示もありました

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雑穀種子の分類にチャレンジする参加者の皆様の様子