

金属ナノ粒子と色
全ての可視光(波長400〜700nm、1nm=百万分の1mm)を反射するモノは白色に、全ての色を吸収(反射しない)するモノは黒色に見えます。全ての可視光はなく一部だけ反射するものは色がついて見えます。一般的に、赤く見えるモノは赤色の光を、青色に見えるモノは青色の光を、緑色に見えるモノは緑色の光を反射します。
金は金色、銀は銀色、銅は銅色でひかって見えるように、金属の大きなかたまりは一般的に金属光沢をもちます。銀や鉄などの場合では、可視光が金属の表面の自由電子により全て反射されるため、銀色(無着色)の金属光沢を持ちます。
可視光の波長より小さい金属の粒子(直径数百nm以下の金属微粒子、金属ナノ粒子といいます)では金属の大きなかたまりと様子が異なってきます。金属ナノ粒子の表面の電子が可視光を全て反射するのではなく、ある色の光が金属ナノ粒子表面で電子の振動を引き起こすことにより吸収されてしまいます。そのため、ある色だけ含まない光が反射されるため、着色して見えます。
金属の種類により、ナノ粒子の電子の振動を引き起こすエネルギーがちがうため、異なった色に見えます。金ナノ粒子は赤色、銀ナノ粒子は黄色、白金(プラチナ)ナノ粒子は黒色に見えます。例として、図1に白金(プラチナ)ナノ粒子を水に分散した溶液の写真を示します。さらに、金属ナノ粒子の大きさや形により電子の振動を引き起こすエネルギーも変わってきます。そのため、その色も異なります。図2に大きさ・形状が異なる例として、金ナノ粒子を水に分散した溶液の写真を示します。この写真の左端の溶液が丸い粒子を分散させた溶液で右へいくにつれてだんだん細長い粒子を分散させた溶液に変わっています。さらに粒子が大きくなると、溶液の色が透明から濁った状態へ変化します。


金や銀ナノ粒子は赤や黄色の着色剤として昔から用いられてきています。近年、光エネルギーが、金属ナノ粒子表面での電子の振動を経由して、金属ナノ粒子の表面に吸着した分子へ、効率的に伝達されることが明らかにされました。このことを応用して、微量検出等のセンサーへの応用が期待されています。