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祝! 大型科研採択 地理・考古学コース 宮本真二准教授が代表をつとめる大型科研が採択されました!

2022.03.18更新学科レポート
[生物地球学科]

 いまや災害への対応は『全地球的課題』です。それにもかかわらず、即効性あるハード・技術面的なインフラの脆弱性が強調され、災害が契機となる社会問題に関心がむけられることは大きくありませんでした。
 この研究プロジェクトでは、世界各地で豊富な調査研究の経験をもつ宮本准教授(地理学研究室)が研究代表者としてアジア・モンスーン地域において、災害をきっかけとして発生したグローバル問題(離農、過疎)の発生過程について、東南・南アジア地域と日本との地域間の比較研究を行います。
国内や海外の研究者は約20名にのぼり、気象学(竜巻、サイクロン)、生態学(生物多様性)から多様な災害の実態を、さらに災害対応を文化人類学(移住)、地域研究(離農、過疎)、公衆衛生(復興)から学際的にアプローチし、離農、過疎問題を検討されます。
この共同研究は5年間の予定で実施され、現地の各国の研究者とのフィールド・ワーク(野外調査)や、国際ワーク・ショップの実施が予定されています。また宮本准教授によると海外の共同研究者が日本でもフィールド・ワークを実施するそうです。

「日本学術振興会 科研費 基盤研究A「アジア・モンスーン地域の災害論の転換によるグローバル問題の解決にむけた学際的検討」研究代表者 地理・考古学コース 准教授 宮本真二」
 
写真1 研究対象地域のブータン東部から、インド北東部のヒマラヤ山脈のぞむ。3500mを超えるころから亜高山帯性の針葉樹が分布し始め、尾根沿いでは部分的に裸地的な環境が出現しはじめ、インド北東部のヒマラヤ山脈を望むことができる。この高度では定住村はないが、ヤクの放牧地として、またはヒトの交易ルートとして現在でも重要な空間である。(2010年11月 宮本真二 撮影)
写真2 同じく研究対象地域のインド、アッサム地域で水の中を歩いて登校する子供たち。大雨が数日間続くと田だけではなく村内の道まで水没してしまう。(2009年8月 浅田晴久 撮影