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地球科学系学術誌で論文引用件数トップに入る/基盤教育センターの青木教授

2025.03.31更新理大レポート

地球科学系学術誌で論文引用件数トップに入る/基盤教育センターの青木教授

トップ引用数を示すWILEY社からの証明書

 日本地質学会が編集する地球科学系海外学術誌「ISLAND ARC」(WILEY社)に2023年1月~2023年12月に掲載された論文の中で、岡山理科大学基盤教育センターの青木一勝教授が主として率いた研究論文が最も引用されたトップの1つに選ばれました。この研究はモンゴル科学アカデミーとの国際共同研究として進められました。

 論文タイトルは「Apatite U–Pb dating of dinosaur teeth from the Upper Cretaceous Nemegt Formation in the Gobi Desert, Mongolia: Contribution to depositional age constraints(モンゴル・ゴビ砂漠に産する上部白亜系ネメグト層恐竜歯化石のアパタイトU–Pb年代測定:堆積年代の制約)」。

 ある特定の鉱物は結晶化する際にウラン(U)を取り込みます。そのウランが鉛(Pb)に変化するという特性を利用して絶対年代を測定するのが、U-Pb年代測定法です。そういった鉱物の1つにアパタイトがあります。この論文のポイントは、モンゴル・ゴビ砂漠に分布する化石含有層の堆積年代の制約に対して、恐竜歯化石(アパタイト)のU-Pb年代測定法を世界で初めて適用し、その有用性を示したという点です。共著者として生物地球学部の千葉謙太郎講師や實吉玄貴准教授、石垣忍・恐竜学博物館長、西戸裕嗣元教授も名を連ねています。

 青木教授は「モンゴルに分布する化石含有層の堆積年代は未詳のものが多いので、さらなる測定、論文化により、古環境復元への理解の深化が進んでいくでしょう」と話しています。