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大陸から地球の謎に迫る/市民公開講座

2024.12.27更新理大レポート

 大陸から地球の謎に迫る/市民公開講座

講演する佐藤准教授

 岡山理科大学の市民公開講座「山の寺子屋で学ぼう!」が12月7日に岡山キャンパス50周年記念館で開催され、16人が参加しました。テーマは「大陸の中心で失われた海洋の記録を探す」。チャートと呼ばれる深海でつくられる岩石の成り立ちやなぜそれが内陸国のモンゴルから産出するかなどについて詳しく学びました。
  
 講師は教育推進機構基盤教育センターの佐藤友彦准教授。佐藤准教授の専門は地球惑星科学で、東京大学で博士号を取得し、2022年に岡山理科大学に着任しました。モンゴルやガボン、イギリス、中国などでの豊富な野外調査の経験を活かし、基盤地学などの講義を担当しています。
  講座では、地球の歴史の概要やモンゴルと岡山理科大学との共同研究の紹介から始まり、動物プランクトン(放散虫)がマリンスノーとして遠洋深海底で堆積したものがチャートであり、それが長い年月をかけプレートの動きによってモンゴルにとじこめられたとの説明。また、チャートに含まれている海の生物の化石や鉄鉱物などを調べることで、昔の地球がどの様な環境であったかが分かる重要な試料であると解説しました。
 
 続いて、参加者は佐藤准教授が用意した世界各地のチャートを実際に触ってみたり、薄片と呼ばれるチャートを光が透けて見えるくらい薄く切った試料やチャートを溶かし出てきた0.1mmほどの小さな化石を顕微鏡で観察会を実施。参加者はチャートや薄片を実際に観察しながら佐藤准教授に質問をする様子が見られました。
  参加者からは「先生の話を聞きこの分野に深く興味がわいた」と話してくれました。

 大陸から地球の謎に迫る/市民公開講座

顕微鏡を覗く参加者

 大陸から地球の謎に迫る/市民公開講座

チャートを手に取って観察する様子

 大陸から地球の謎に迫る/市民公開講座

佐藤准教授を囲って話を聞く参加者