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【先生コラム 探究のまど】第9回 ー自然とつながる歌ー

2025.05.15更新学科レポート
[初等教育学科][中等教育学科]

【先生コラム 探究のまど】第9回 ー自然とつながる歌ー

~教育学部の先生たちが日々の中でふと感じたことをつぶやくコラムです~

 ここ数年、年に一度モンゴルを訪ねて、小中学校や大学で音楽交流をしています。モンゴルというと何を思い出しますか? チンギスハーンや「スーホの白い馬」でしょうか。
 モンゴルのある中学校で、音楽授業を参観した時のことです。音楽の先生が、モンゴルでは音楽が自然や人々の生活に深く関わっているというお話をされました。例えば、川が流れている様子、風の吹いている様子などの自然の音を、ホーミー(一人の人が同時に2つ以上の音を出して歌う)という歌唱法で表現します。また、音楽は、人間だけでなく動物にも影響を与えていると説明されました。「ラクダの親子の仲をとりもつ歌」という歌があり、それを母親のラクダに聴かせると、母親ラクダの気持ちが落ち着き、自分の子どもを認識してやさしく接することができるようになるということです。歌を聴いたラクダは、涙を流すのだそうです。
 このように、モンゴルの人々は、歌をとおして自然とつながっています。そして、自然の力を受けとめて表現することが、彼らの生きる力の源となっているのだと感じました。
 わたしたちもたまにはスマホから離れて、聴こえてくる音に耳を澄まし、日本独特の自然の音を探してみてはいかがでしょうか?その中で、わたしたちの気に入る音が見つかるかもしれません。(初等教育学科 井本 美穂)