一方、ポスター発表では、理大から共同研究も含めて「ノーズワークによる家庭犬の行動特性の改善」「イヌの散歩時における熱中症対策に関するアンケート調査」「早期リハビリテーションを可能とする骨再生素材の開発」「愛玩動物看護師教育における被災動物災害時危機管理フィッシュボーンマッピングを用いたアクティブラーニングの取り組み」の4件、千葉科学大学からも「爬虫類のペット相談データにおけるSCAT法を用いた解釈モデルの検討」「ペットの災害対策における新型コロナウイルス感染症発生後の現状と課題」「ツシマヤマネコの救護要因」の3件の発表があり、参加者が担当者に熱心に質問する姿が目立ちました。
盛り上がりを見せた大会を締めくくる閉会式では、「Initiation for Insightful Investigation at Imabari, 2023」(「今治での洞察に富んだ研究の開始、2023年」)との宣言が発表され、頭文字の4つのIをとって「フォーアイ宣言(4Is, 2023)」と呼ぶことになりました。
会場は今治キャンパスの獣医学部棟。開会式であいさつに立った大会会長の佐伯香織・理大獣医保健看護学科准教授は、「国家資格となった今、社会からの期待や我々が果たす役割というのは大きくなっています。私たちがこれまで臨床の現場、教育の現場で培ってきた経験や知識を、これからの未来の動物看護の基盤となるだけのものにしていかないといけない。動物看護の発展と使命を共有して、協力し合うことこそが今、必要な時です」と呼び掛けました。
続く教育講演では、理大獣医学教育病院に勤務する愛玩動物看護師の清水夕貴さんが、麻酔中とその前後の期間の「周麻酔期」における体温管理について講演。さまざまな有害事象を引き起こす恐れのある低体温状態を抑制するために使われる湯たんぽや輸液加温装置といった体温管理ツールの有用性や注意点などを、さまざまな研究データを引用しながら報告しました。
初日の口頭発表では、理大獣医学部から共同研究も含めて、次の5件のプレゼンが行われました。
「金属製入院ケージにおけるポリエチレン製マットの断熱効果」
「静脈留置針の固定時にかかる異なる圧迫圧がイヌに及ぼす影響」
「側臥位の継続と吸入酸素濃度がイヌの換気能に与える影響」
「ノーズワークの継続的な実施がイヌの行動や自律神経機能に与える影響」
「地域猫における薬剤耐性菌保有状況」
2日目に行われたシンポジウムでは、佐伯准教授が「私たちの第六感(なんとなく)を読み解く」と題して講演。「なんだかしんどそう」「なんだかうれしそう」といった、現場で感じる「なんとなく」は「動物看護師が持つ高度な能力」とし、その感覚を数値化するために5段階の「満足度スケール」を、日本獣医生命科学大学獣医保健看護学科の小野沢栄里講師とともに暫定的に作成したことを説明、「このツールを臨床現場で積極的に活用してデータを集め、新しい看護理論に成長させていきたい」と強調し、データ収集への協力を呼び掛けました。
シンポジウムに続いて、宮部真裕・獣医保健看護学科助教は「よりよい術創管理への取り組み」と題して講演、手術で傷がついた創部の管理手法などを紹介しました。
一方、ポスター発表では、理大から共同研究も含めて「ノーズワークによる家庭犬の行動特性の改善」「イヌの散歩時における熱中症対策に関するアンケート調査」「早期リハビリテーションを可能とする骨再生素材の開発」「愛玩動物看護師教育における被災動物災害時危機管理フィッシュボーンマッピングを用いたアクティブラーニングの取り組み」の4件、千葉科学大学からも「爬虫類のペット相談データにおけるSCAT法を用いた解釈モデルの検討」「ペットの災害対策における新型コロナウイルス感染症発生後の現状と課題」「ツシマヤマネコの救護要因」の3件の発表があり、参加者が担当者に熱心に質問する姿が目立ちました。
盛り上がりを見せた大会を締めくくる閉会式では、「Initiation for Insightful Investigation at Imabari, 2023」(「今治での洞察に富んだ研究の開始、2023年」)との宣言が発表され、頭文字の4つのIをとって「フォーアイ宣言(4Is, 2023)」と呼ぶことになりました。
今大会では子ども連れの参加も認められたことから、親子連れの参加者の姿も見られました。