アドミッションポリシー(理学研究科)

アドミッションポリシー(理学研究科)

理学研究科 修士課程

 理学研究科修士課程では、数理科学・自然科学の基礎体系を理解し、専門分野で創造的に研究を実践する能力を有する人材の養成を目指しています。学部教育における数理科学・自然科学の基礎知識を修得し実践する能力を有する学生に、より高度な教育・研究の場を提供し専門的な知識をつけた人材の養成を目的に教育・研究を行います。
 このような観点から、理学研究科修士課程では以下のような学生を求めています。

<求める人物像>
  • 学部教育における数理科学・自然科学の基礎知識をつけた人
  • 各専門分野での基礎的な知識をさらに深める意欲をもった人
  • 各専門分野での基礎的な知識を実践する能力を備えた人
<学んできてほしいこと>
  • 学部教育における数理科学・自然科学の基礎知識
  • 各専門分野での基礎学力
  • 学習・研究に対する自分の意欲を説明すること
<入学者選抜の基本方針>

○推薦入試

  • 数理科学・自然科学の基礎知識の修得状況を評価します。
  • 基礎知識を実践する能力を重視した評価を行います。
  • 学習・研究に対する意欲・能力を重視した評価を行います。

○一般入試(前期・後期)

  • 学部教育における数理科学・自然科学の基礎知識の修得状況および英語の能力を評価します。
  • 各専門分野での基礎知識を実践する能力を重視した評価を行います。
  • より高度な学習・研究に対する意欲・能力を重視した評価を行います。

○社会人特別選抜

  • 数理科学・自然科学の基礎知識の修得状況を評価します。
  • 基礎知識を実践する能力を重視した評価を行います。
  • 学習・研究に対する意欲・能力を重視した評価を行います。

○外国人留学生特別選抜

  • 数理科学・自然科学の基礎知識の修得状況および日本語能力を評価します。
  • 基礎知識を実践する能力を重視した評価を行います。
  • 学習・研究に対する意欲・能力を重視した評価を行います。
 
応用数学専攻(修士課程)

 応用数学専攻では、学部における数学及び情報技術の教育を基盤とし、数学・情報技術を幅広く活用でき、さらに数学・情報技術を創造できる人材の養成及び、高度の数学知識の裏打ちをもった、中学・高等学校教員の養成を目指している。将来における数学・情報科学の発展を担う、また数学・情報教員として次世代の人材養成を担う意欲をもつ人材を重視している。
 このような観点から、応用数学専攻では以下のような学生を求めている。

<求める人物像>
  • 卒業研究等で数学の面白さを理解した上で、さらに深く研究したいと考えている人
  • より深く数学を学んで、専門知識に裏打ちされた中・高校の教師を目指す人
  • 数学だけでなく、情報科学にも興味がある人
<学部までに学んできてほしいこと>
  • 専攻しようとする各分野の基礎知識
  • 微積分学・線型代数学
  • 数学について論理にのっとって説明する力

 

化学専攻(修士課程)

 化学専攻では、化学の基礎・応用および学際領域の研究を通して、汎用性のある基礎的な能力をもち、課題探求能力に優れ、化学関連の産業の現場でリーダーシップを発揮できる研究者・化学技術者および化学の面白さを伝えることができる教員などの養成を目指しています。そのために、化学の最先端の研究を通して、体系化された化学の高度な専門および実験知識を修得し、独力で必要な情報を収集し整理・活用して、研究結果や自分の考えを論理的に発表することができる人材となる意欲をもつ人を求めています。
 このような観点から、化学専攻では以下のような学生を求めています。

<求める人物像>
  • 化学の基礎専門知識を有し、自己の能力を自ら高めたい人
  • 化学に強い興味を持ち、将来、研究者および高度な専門性を有する化学技術者として人類社会の発展に貢献したいという強い熱意と勉学意欲を持つ人
  • 粘り強くひとつの課題に取り組む能力を備えた人
  • 化学の基礎を深く理解し、次世代教育に情熱を持ち地域の理科教育に貢献したい人
<学部までに学んできてほしいこと>
  • 基礎科目の分析化学、有機化学、無機化学、物理化学の内容
  • 英語文献を読むことができる程度の読解力
  • 実験結果を整理・活用するために必要なコンピューター操作能力

 

応用物理学専攻(修士課程)

 応用物理学専攻では、量子物理領域から医用物理領域の物質・エネルギーから生命・医療にわたる幅広い物理学の応用分野において、物理学の知識を基礎として、自立して研究活動を行うのに必要な高度な研究能力と専門知識を用いて社会の発展に寄与できる人材(技術者・研究者・教員(専修免許保持者))の育成を目指しています。
 このような観点から、応用物理学専攻では以下のような学生を求めています。

<求める人物像>
  • 物理学の専門領域および周辺領域の基礎知識を修得している人
  • 量子物理領域から医用物理領域の研究に対し熱意と意欲を持っている人
  • 専門能力を活かして地域社会のために貢献したいと思っている人
<学部までに学んできてほしいこと>
  • 力学、電磁気学、量子力学または生理学に関する基礎知識
  • 物理学実験を履修していること、実験科学としての物理学の手法を理解していること
  • 物理学の専門知識のない人に対しても、わかりやすく物理法則を説明すること
  • 英語文献を読解できる語学力をもっていること

 

総合理学専攻(修士課程)

 総合理学専攻は理学部基礎理学科を土台に設立されています。構成教員の専門が自然科学の各分野をカバーしている特徴を生かして、数理科学系列、環境・エネルギー系列、生物・化学系列の学際的な3つの系列を設け、専門性を深めながらも、系列が互いに連携を取りながら総合的な教育・研究を行い、物事を総合的かつ科学的に判断する能力と、指導的で国際的にも実践的に活躍できる人材を養成することを目的としています。
 このような観点から、総合理学専攻では以下のような学生を求めています。

<求める人物像>
  • 自然科学の研究成果を理解する能力を有し、これらを基礎とした独創的な研究を行ってみたいという意欲をもった人
  • 学際領域の研究活動を通して、新しい研究課題に挑戦し、社会の発展に貢献したい人
  • 独力で必要な情報を収集し整理でき、研究を進めるための計画立案に積極的に取り組み、研究を進めることができる人
  • 研究結果や自分の考えをレポートや口頭でわかりやすく発表する能力を有する人
<学部までに学んできてほしいこと>
  • 数学・情報・物理・化学・生物・地学の各分野の基礎的な概念や原理・法則
  • 持続的に研究を行う習慣と研究成果を発表する能力

 

生物化学専攻(修士課程)

 生物化学専攻では、バイオサイエンスやバイオテクノロジーに関する知識や技術の習得と最先端の研究活動を通して、自然と調和した現代社会の発展に広く貢献できる知的人材の育成を目指している。そのために、学部教育で身につけた知識と技術をさらに高度なものとし、自発的に目的意識を喚起し、粘り強くやり遂げる意欲をもつ人を求めている。
 このような観点から、生物化学専攻では以下のような学生を求めている。

<求める人物像>
  • 学部でバイオサイエンスやバイオテクノロジー関連の教育を修了し、さらに高度な知識や技術を身につけたいという強い勉学意欲をもつ人
  • 実験研究に熱心に取り組むことで、自己の能力を自ら高めたい人
  • 実験結果をまとめ、発表する能力を有する人
  • 自然科学の知識や技術をもって社会に貢献したい人
<学部までに学んできてほしいこと>
  • バイオサイエンスやバイオテクノロジーに関する化学と生物学の基礎学力
  • 実習や卒業研究を通して、実験結果の解釈方法、レポートのまとめ方など
  • 基礎的な科学英文を理解できる語学力

 

臨床生命科学専攻(修士課程)

 臨床生命科学専攻は、理学的な考え方を通じて生命科学に取り組むと同時に、医学的知識や技術を習得し、生命・医療に関連した教育と研究を実施しています。また教育研究を通じて生命現象の真理を探究し、広い視野と高度な専門性を備え、高い問題解決能力を持ったバランスのとれた専門家の養成を目標としています。
 本専攻は、「機能食科学」、「病態解析学」、「環境保健学」の3系列からなっており、予防医学・健康科学を生物学および化学を基盤として研究教育する体制をとっています。どの系列においても、基礎医学を共通の背景とし、理学部的センスをより確実に身につけることと、専門的な知識や高度な技術を修得することを目標としています。
 また、それらの知識を総合的に応用して、臨床検査や健診部門、あるいは臨床医学研究などのさまざまな分野で予防医学的な活動に参画しうる人材の養成も視野に入れています。
 このような観点から、臨床生命科学専攻では以下のような学生を求めています。

<求める人物像>
  • 生物学および化学の高度な知識を身につけたい人
  • 高度な知識に基づき、さまざまな情報を分類整理する意欲のある人
  • 研究結果や自分の考えを論理的に発表できる能力を持つ人
<学部までに学んできてほしいこと>
  • 生命科学に関する基礎的な化学の知識
  • 生命科学に関する基礎的な生物学の知識
  • 科学で用いるのに十分な英語の力

 

動物学専攻(修士課程)

 動物学専攻では、理学の根源的な知的好奇心に根差した動物学的知識を深化させるとともに、最新の研究を通して問題の発見力及び解決力を磨き、その成果を発信する能力の養成を目指している。本専攻は野生動物系と飼育動物系から構成されている。それぞれの系は独立したものではなく、両系とも、自然史(博物学)的研究・教育に重きを置き、最新の科学的手法を駆使し、多方面からのアプローチで動物の特性を明らかにしていく。さらに、動物を教育・研究の対象としているため、動物福祉を十分に配慮することも重要な姿勢と考えている。
 このような観点から、動物学専攻では以下のような学生を求めている。

<求める人物像>
  • 動物やその環境について知的な好奇心・探究心をもつ人
  • 生物学を中心とした理学的知識を有する人
  • 科学的な思考力を備え、既成概念にとらわれない自由な発想力を備えた人
  • 口述及び文章によるコミュニケーション能力を有する人
  • 人としての高い倫理観と責任感を備えた人
<学部までに学んできてほしいこと>
  • 動物学的研究を行うために必要な知識及び研究手法
  • 理学の基礎学力
  • 科学論文が理解できる国語力・英語力
  • 自身の行った卒業研究を十分に説明できること

 

博士課程

 理学研究科博士課程では、修士課程において、各専門分野での専門知識を修得し、実践する能力を有する学生に、より高度な教育・研究の場を提供し、研究能力を身につけた人材の養成を目指しています。各専攻で専門知識、研究能力を体系的に身につけた学生に、各専門領域での先端の理論・研究を理解し、博士論文に相当する研究の方針・方法等を身につけ、研究成果を論文・レポートとしてまとめ、口頭発表することができる能力を修得させることを目指しています。
 このような観点から、理学研究科博士課程(後期)では以下のような学生を求めています。

<求める人物像>
  • 修士課程における専門的な知識・能力を身につけた人
  • より専門的な知識・研究能力を身につける意欲のある人
  • 修士課程で身につけた専門知識・研究成果をまとめ、発表する能力を有する人
<学んできてほしいこと>
  • 修士課程における専門的な知識
  • 修士課程における専門的な研究能力
  • より専門的な学習・研究に対する自分の考えや意欲を説明すること
<入学者選抜の基本方針>

○一般入試

  • 専門知識・研究能力・研究発表能力を重視した評価を行います。
  • より専門的な学習・研究に対する意欲を評価します。
  • 英語の能力を評価します。

○社会人特別選抜

  • 専門知識・研究能力・研究発表能力を重視した評価を行います。
  • より専門的な学習・研究に対する意欲を評価します。
  • 英語の能力を評価します。

○外国人留学生特別選抜

  • 専門知識・研究能力・研究発表能力を重視した評価を行います。
  • より専門的な学習・研究に対する意欲を評価します。
  • 日本語能力および英語の能力を評価します。

 

応用数学専攻(博士課程)

 応用数学専攻では、代数学、幾何学、応用解析学、情報数理学などの分野の基礎的研究に基づいて、自然科学・社会科学などの分野への貢献も視野に入れた、広い意味での応用数学の発展に寄与できる人材を養成することを目指しています。
 このような観点から、応用数学専攻では以下のような学生を求めています。

<求める人物像>
  • 自立して数学の専門領域の研究活動を積極的に行う意欲が有る人
  • 数学の知識と共にコンピュータ・情報科学に関して高度の専門知識を持っている人
  • 特に数学に造詣が深く数学研究の発展に貢献する研究者を目指している人
  • 専門知識を生かして広い意味での応用数学の発展に貢献したい人
<修士までに学んできてほしいこと>
  • 専攻しようとする各分野の専門知識
  • 専門分野の論文作成・プレゼンテーションができること
  • 専門分野の英語学術論文を読めること
 
材質理学専攻(博士課程)

 材質理学専攻では、物質科学に関する学際的研究の専門家の養成を目指しています。そのため、自然界の原理や法則を深く理解し、それを発展させること、および、物質科学に対する充分な基礎知識や強い興味を持つことが必要です。また、専門分野に関する情報を国内および外国から収集して国際的な研究状況を把握し、遂行した研究成果を国際会議録や学術論文として発表することが必要です。主要な雑誌や国際会議では主として英語が使用されるため、英語の読解力や作文能力、プレゼンテーション能力、コミュニケーション能力も必要です。
 このような観点から、材質理学専攻では以下のような学生を求めています。

<求める人物像>
  • 自然界の基本的な原理や法則を深く理解して、それを発展させるために努力する人
  • 科学に興味を持って論理的な思考ができる人
  • 欧文の学術論文の情報を獲得して、その内容を批判的に理解・検討ができる人
  • プレゼンテーション等を通じて他の研究者とのコミュニケーションがとれる人
<修士までに学んできてほしいこと>
  • 分析や解析を行うための数学的知識
  • 専門分野の実験を安全に行う知識やさらなる創意工夫をする姿勢
  • インターネットなどによる専門分野の情報を収集すること
  • 専門分野の論文やレポートなど論理的な文章を作成すること