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その16:活性酸素

▼解説▼
酸素は水素と燃やすと爆発的に反応(還元)して水になりますが、生体内では酸素は段階的に少しずつ還元されてス−パーオキシド、過酸化水素、ヒドロキシラジカルが生成します。これらの分子種を活性酸素と呼ばれ、反応性が高いので生体内物質と容易に反応します。私たちの体内で生じる活性酸素は生体に必要なためわざわざ作る場合と、生体内反応の副反応で生じる場合があります。これらの活性酸素が副反応で過剰に生成すると、生体分子を傷害し、老化、発がんを起こさせるため、その発生を予防することが注目されています。たとえば、赤血球は酸素を肺から全身に運び、細胞内で生命の維持に必要なエネルギー(ATP)を供給しています。赤血球は全身へ酸素を運んでいるだけです。例えば、赤血球が活性酸素の1つ過酸化水素と出会ったらならば赤血球が溶けて運べなくなります。また、赤血球が凝集すると血管が詰まり、赤血球が酸素を運べなくなり死んでしまいます(壊死)。
しかし、一方では、活性酸素は私たちが生きるためにも役立っています。白血球はわざわざ活性酸素を作って利用しています。白血球は体内に細菌が侵入してくると捕獲(貪食)して感染から守ります。しかし、貪食された細菌はまだ増殖しようとするため殺菌する必要があります。そこで、白血球(好中球)は酵素(NADPHオキシダーゼ)を使ってブドウ糖を原料とする還元剤(NADPH+H+)と酸素を反応させてス−パーオキシドを作ります.このスーパーオキサイドはそのままで,さらに反応して生じる次亜塩素酸となり,細菌を殺します.この方法で白血球は有害な細菌の攻撃から私たちの生体を守っています.もしこの酵素に欠陥があると白血球は有害な細菌を貪食しますが、活性酸素で殺菌できないため細菌が増殖して慢性肉芽腫という病気になります。また白血球が殺菌作用を発揮しないときは、この酵素は活性酸素が発生しないように白血球内で数個のタンパク質に別れています。

提供:理学部
臨床生命科学科
益岡典芳先生

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