
フィリピン
マニラ・セブ島
岡 小百合(おか さゆり)

理学部 | 臨床生命学科3年 |
留学先 | Palette・CEGA |
留学期間 | 2019年12月~2020年3月 |
第2報
NPOでの活動を通じて社会貢献について考える
フィリピンに到着して4週間、クリスマスと年末年始を海外で過ごすのは初めての体験で⾊んな体験ができました。
フィリピンのクリスマスと年末年始の過ごし⽅は⽇本と全く違いますし、暑いので年越しの雰囲気を感じることが出来ず、かなり⼾惑いました。特にクリスマスイブとクリスマス当⽇は多くのお店が休みになることを⽬にして国や宗教によってクリスマスの過ごし⽅が異なることを実感しました。
下の写真は近くに教会があるのですが、クリスマス仕様になっていて夜になるとライトがキラキラしていたり、⼦供たちが演奏をしていたり⾃分の中の教会のイメージが覆されました。⽇本の正⽉は静かに過ごしますが、こっちは賑やかにする⾵習があります。年末年始の間はトロトットと呼ばれる⼤きな⾳が出るラッパのようなものを⼤⼈も⼦供も吹きまくっていました。これは⼤きな⾳を出すことで悪いものを追い払うことができると思われているからだそうです。
⼤晦⽇は20 時から25 時まで花⽕やトロットが鳴り響き⼈⽣で1 番賑やかな年越しになりました。クリスマスシーズンと年末年始は1 番盛り上がる時期らしいのでこれから静かなフィリピンを体験できることが少し楽しみです。
GK でクリスマスパーティーに参加しました。GK内に住んでいる⼈、GKで活動している社会企業、GK運営をしている⽅々、インターン⽣などがグループを作りそれぞれ出し物(ほとんどがダンス)をしていました。
私たちPalette schoolの学⽣は⽇本⼈ということを⽣かしてフィリピンでも知られている有名な⽇本の歌(ドラえもんの歌と上を向いて歩こう)を歌いました。ドラえもんの歌の“タケコプター”の部分を英語の“バンブコプター”に変えて観客のみなさんに⾔っていただく形を取ったので盛り上がりました。そのほかにも抽選でクリスマスプレゼントが当たるゲームでクリスマスプレゼントをいただけたり、⾳楽に合わせてみんなでダンスを踊ったり楽しい時間を過ごせました。
年始は海に⾏きました。フィリピン⼈と語学学校の学⽣で⾏き、とてものんびりした時間を過ごしました。訪れた場所はバターン州バガックという場所です。第2次世界⼤戦時のフィリピンと⽇本の歴史が詰まっている場所でした。下の写真はPhilippine-JapaneseFriendship Towerです。
以下説明⽂⽯碑から抜粋「フレンドシップタワーは⽇本の在家仏教教団、⽴正佼成会がバターン州政府の協⼒を得て、1975 年4⽉8⽇に完成した。このタワーは、第2次世界⼤戦全戦没者と、平和に捧げるものであり、⼈類が平和を希求する象徴である。⽇⽐両国の⼈びとの⼒をあわせた努⼒は、互いの⽂化・政治・宗教を越えて⾃他⼀体感を抱くにいたり、仏教の慈悲とキリスト教の愛が⼀つであると世に⽰した。」このような記載があり、仏教とキリスト教の名前が並んでいることに驚きました。この⼟地では第⼆次世界⼤戦中に⽇本軍による残虐⾏為が⾏われたそうです。
それはバターン死の⾏進と呼ばれ、バターン半島で⽇本軍に投降してきたアメリカ軍とフィリピン軍の捕虜を収容所に移動する際に約100km 以上歩かせ、多数の死者を出したものでした。私は死の⾏進を知らなかったので後から調べて知ったことがばかりだったが知れば知るほど⼼が痛くなりました。フィリピンの観光地で海が綺麗なバターンでそのような悲劇があったことを知っている⽇本⼈は少ないのではないでしょうか。アメリカ軍も多数の死者を出した出来事のためアメリカの記事も多かったです。歴史教育で⽇本軍がした過ちも後世に伝えられていくべきだと強く感じました。
バターンでかなり⾼い⼭にも訪れました。ここはフィリピン軍にとっての最後の砦でした。その理由はここからマニラなどの都市全ての様⼦がわかる⾒晴らしの良い場所だからだそうです。この⼭にフィリピン軍は⽴てこもり、⽇本軍はそれを取り囲んで最終的にはフィリピン軍の⾷料が尽きて⽇本が勝利したことを知りました。
本当に⾒晴らしがよく晴れていたので⾸都マニラやマニラ湾まで⾒ることが出来ました。こんな綺麗な場所が戦いに使われなければならなかったことに少し怒りを感じました。
【まとめ】
年末年始を使って観光に⾏き、フィリピンの歴史を知ることが出来て本当によかったです。バターンでの戦いそして死の⾏進を知らずにフィリピンに来てしまったが、実際に訪れて話を聞き⽇本も戦争で失ったものが⼤きいけれどフィリピンにも戦争の⽖痕が多く残っていると感じました。誰⼀⼈として得することのないものが戦争であると改めて痛感致しました。歴史を知ることもフィリピンを理解する上で⼤切であると考えました。来週GK 内の専⾨学校SEED で英語を使って⽇本語授業をすることになっているため、しっかりと準備をして楽しんでもらえるよう頑張りたいです。