自然科学の基礎について学ぶ
自然科学のベースとなる「一般生物学」「一般化学」「生物化学」などを学びます。
またコース選択の準備段階として、将来の方向性を明確にするため「医学概論」と「基礎分子生物学」を履修します。
生命科学に対して理学的にアプローチ。 バランスの取れた専門職を育成。
iPS細胞に代表される再生医療の飛躍的な発展は生物学、化学、遺伝学などのさまざまな基礎研究分野の成果の上に成り立ち、日々進歩を続けています。そうした最先端の医療開発には、生命科学、臨床医学・基礎医学の幅広い知識と深い理解が必要です。本学科では、理学的なアプローチで生命科学に取り組むと同時に、2つの「臨床科学コース」「基礎医科学コース」で医学的知識や技術を習得。高度な専門技術を身に付けるとともに、研究に携わるための知識と思考力を身につけ、サイエンスの基本となる研究力を養います。生命現象の真理を探究し、広い視野と高度な専門性、問題解決能力を備えたバランスのとれた人材の育成をめざします。また、臨床検査技師などの資格取得も可能。医療や医薬品、食品系のスペシャリストとして活躍できるようバックアップし、21世紀の医療ニーズに幅広く対応しています。
自然科学のベースとなる「一般生物学」「一般化学」「生物化学」などを学びます。
またコース選択の準備段階として、将来の方向性を明確にするため「医学概論」と「基礎分子生物学」を履修します。
「臨床科学コース」、「基礎医科学コース」に分かれます。
幅広く基礎医学の知識を有する人材を育てるため、実験・実習以外の科目はコースに関係なく履修が可能です。
両コースとも専門科目を学びながら、専用の実験・実習科目を履修し、専門性を深めます。
特に実験・実習科目は、資格の取得に必要な知識と技術を修得できる内容になっています。
全員が卒業研究に取り組み、実験技術を身につけて問題解決能力やプレゼンテーション能力を培います。
「臨床科学コース」では病院実習を行い、臨床検査技師の実務と役割を学びます。
医師または歯科医師の指示のもとに、微生物学的検査など、さまざまな検査を実施し、診断や治療の基礎となるデータを導き出す臨床検査。検査の成り立ちや概要、法的規制、業務範囲、意義などとともに、臨床検査を実施するうえで必要となる知識と技術を学ぶ。
生命科学とは、ヒトを主体とした生物の生命活動に関する学問分野。本学科では、広範囲の科学分野を網羅する、さまざまな専門分野の教員をそろえ、勉強する環境を整備。「命」を科学的に理解することをめざす。
糖尿病、高血圧、脳卒中、心臓病、脳血管障害、悪性腫瘍など生活習慣病との関連が指摘されている「食」。食品に含まれる成分と、その成分が体におよぼす要因を研究。特に、食品に含まれる機能性物質に注目し、人の体内で起こる反応について探る。
選択科目 選択必修科目 必修科目
1年次 | 2年次 | 3年次 | 4年次 | ||
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基礎科目 | 共通 | 一般化学/一般生物学 分析化学/生物有機化学 生物化学Ⅰ・Ⅱ 情報リテラシー |
生物無機化学 | 卒業研究Ⅰ・Ⅱ (基礎医科学コース) 特別研究 (臨床科学コース) 臨床検査総論実習Ⅱ (臨床科学コース) 臨床生理学実習Ⅱ (臨床科学コース) 臨床化学実習Ⅱ (臨床科学コース) 臨床血液学実習Ⅱ (臨床科学コース) 臨床免疫学実習Ⅱ (臨床科学コース) 医療安全管理学実習 (臨床科学コース) |
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専門 基礎科目 |
共通 | 基礎栄養学/食品学総論 医学概論/パソコン演習/基礎分子生物学 |
動物生理学/微生物学/公衆衛生学 基礎分子遺伝学/解剖学 |
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専門科目 | 共通 | 機器分析法 生体情報学/病理学Ⅰ/病原微生物学 臨床検査総論Ⅰ・Ⅱ/臨床生理学Ⅰ 臨床血液学Ⅰ・Ⅱ/免疫学 |
食薬学 生理活性物質化学/食品機能学 健康管理概論/フードマネージメント論 検査機器論/医用工学概論/病理学Ⅱ 臨床生理学Ⅱ/生物化学的分析法 臨床化学/臨床免疫学/医動物学 放射線生物学/医療安全管理学 基礎医科学研究論 |
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基礎医科学 コース |
臨床栄養学/食品安全衛生学 食品バイオテクノロジー |
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基礎医科学実験 | 基礎医科学 コース |
生物化学実験Ⅰ・Ⅱ | 基礎医科学実験Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ | ||
臨床科学実験 | 臨床科学 コース |
解剖学実習 | 生理学実習/病理学実習 臨床生物化学実習Ⅰ・Ⅱ 医動物学実習/医用工学実習 臨床検査総論実習Ⅰ 臨床生理学実習Ⅰ 臨床化学実習Ⅰ 臨床血液学実習Ⅰ 臨床免疫学実習Ⅰ |
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専門関連科目 | 共通 | 数学Ⅰ・Ⅱ/物理学基礎実験 化学基礎実験/生物学基礎実験 地学基礎論Ⅰ・Ⅱ/地学基礎実験 物理学基礎論Ⅰ |
物理学基礎論Ⅱ | ||
教員養成プロジェクト関連科目 |
教職基礎演習 教職のための物理 |
野外実践指導実習Ⅱ 理科教材開発指導 授業実践演習/教職のための化学 教職のための地学 教職のための生物 |
奥島 千裕
佐賀県立伊万里高校出身
疾病と食の関連性に関心があり、周囲に理大に進学した先輩方が多いこともあって、医学と食科学を連動し学べる臨床生命科学科に入学しました。
研究室では、乳酸菌による、うつ病の改善効果をテーマに研究。実験器具や設備が充実した恵まれた環境のなか、担当の先生の手厚いサポートを受けて研究に力を注ぐことができました。
また、入学時は教員として将来働くことも視野に入れていたため、教職科目も履修しましたが、人前に立つのが苦手な私は教員としてつとまるのか不安でこの先の進路に迷っていました。
考えが一変したのは教育実習中。先生方の丁寧なご指導のお陰で生徒たちと向き合う時間がどんどん楽しくなり、教壇に立つ喜びを実感。卒業後は大学院で研究を続けながら、次年度の採用試験合格をめざすことを決意しました。こんな風に柔軟な進路変更や、より専門性のある学びができるのも理大の魅力だと思います。
武森 実咲
私立土佐女子高等学校出身
独立行政法人国立病院機構四国がんセンター勤務(愛媛県)
ガンから人を救いたい。そう考え、臨床検査技師を目指すように。医療の基礎となる科学的な思考を養いたいと理大の臨床生命科学科に進学しました。現在は臨床検査技師として勤務し、検体検査を担当しています。
最新・最良の医療を提供する現場に関わっているため、毎日が学ぶことばかり。基礎分子遺伝学など、理大で最新医療に関する基礎知識を学んでいたおかげで、スムーズに理解することができています。臨床検査技師としての土台を、理大でしっかりと形づくることができたと実感しています。
実は、当病院機構には同窓生が多く勤務しており、相談事もしやすい環境にあります。そんな恵まれた環境のなか、「認定臨床化学・免疫化学精度保証管理技師」など高度な検査資格を取得し、さらに上を目指したいと思います。
※在学生についての掲載内容は2020年3月時点の情報です。