電気電子システム学科3つのポイント

資格取得の国家試験が免除される

コース外の科目も柔軟に学べる

導入科目を用意している
電気自動車、太陽光発電などのクリーンエネルギー、コンピュータネットワークによるIoT(Internet of Things;モノのインターネット)、携帯電子機器による最先端サービスなど、常に新時代を切りひらいてきた電気電子分野。多くの人材が求められている領域でもあります。本学科は、デバイスやコンピュータなど幅広い知識を習得できる「電気エネルギーコース」「電子デバイスコース」「コンピュータ・情報コース」「複合領域コース」の4コースを用意し、こうした新しい電気電子技術を学び開発に取り組む技術者を育成。多様な関心に応えるため、コース外の科目も受講可能なシステムとなっています。これまで、多くの卒業生が企業で新技術の研究や新製品の開発に携わり活躍。研究成果を生み出し国内外で高い評価を得たり、大企業で新製品を開発したりするなど社会に大きく貢献する人材が巣立っています。
4年間の学びの流れ

電気電子工学に馴染むための導入に触れる
「FEELプログラム」や「情報リテラシー」など、電気電子工学に親しむための導入科目に加え、数学、物理学、回路系、情報系の講義や実習を履修します。

3年次のコース選択に向けて専門科目を履修
「電気電子工学基礎実験」「電気電子工学実験Ⅰ」などを通して、電気電子工学の幅広い分野を学び、3年次のコース選択に向けて各コースの専門科目も履修します。

4つのコースから選択。より専門性を高める
4コースに分かれ、各コースの専門科目と「電気電子工学実験Ⅱ」を学びます。
分野を絞って専門的に学習しながら、他コース専門科目の履修も可能です。

指導教員がマンツーマンで卒業研究を指導
研究室に所属し、指導教員がマンツーマンで実施する卒業研究を通して、より高度な専門知識を習得。
同時に、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力も身につけます。
学ぶ領域・分野
電気工学
太陽光や風力など新エネルギーを利用した発電システムや燃料電池、また、ロボットや電気自動車に代表される電気・制御システムについて、理論と応用を学ぶ。
電子工学
半導体の中の電子を操り、モバイル端末、ゲーム機、コンピュータなどを動かす元となる回路や素子について、理論と応用を学習。センサの開発など、豊かな暮らしを創造する電子技術について幅広く学ぶ。
通信工学
高度情報社会の基盤となっているコンピュータネットワークや衛星通信などにおける、電気信号が音声や画像を伝達する仕組みについて、理論と応用を学び、暮らしをさらに快適にする通信技術について理解する。
情報工学
ハードウェア技術とソフトウェア技術をメインテーマとし、画像処理・信号処理システムについて、理論と応用を学ぶとともに、最新のコンピュータシステムについても理解する。
カリキュラム
選択科目 選択必修科目 必修科目
1年次 | 2年次 | 3年次 | 4年次 | ||
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基礎科目 | 共通 | 数学Ⅰ・Ⅱ/応用数学Ⅰ 物理学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ FEELプログラム 情報リテラシー コンピュータ実習 |
数学Ⅲ/応用数学Ⅱ 電磁気学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ 電気電子工学基礎実験 電気電子工学実験Ⅰ |
電気電子工学実験Ⅱ | 卒業研究Ⅰ・Ⅱ 電気電子工学実験Ⅲ 機械工学概論 電気法規施設管理 |
専門科目 | 共通 | 電気回路Ⅰ・Ⅱ コンピュータ工学Ⅰ |
電気回路Ⅲ/アナログ回路 電気電子回路設計/通信工学 システム制御の基礎 電気電子計測 電子物性の基礎 プログラミング基礎 |
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電気エネルギー コース専門 |
電気エネルギー発生工学 | 電気エネルギー変換機器 電気エネルギー伝送工学 パワーエレクトロニクス 制御工学 システム工学/ロボット工学 |
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電子デバイス コース専門 |
電子物性工学/半導体工学 光・電気電子材料 電子デバイス工学 センサ工学/光・電磁波工学 マイクロ波工学 |
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コンピュータ・ 情報コース専門 |
コンピュータ工学Ⅱ ディジタル回路Ⅰ |
数値計算/光情報工学 画像工学 コンピュータネットワーク ディジタル回路Ⅱ |
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複合領域コース | 工学部他学科の専門科目 | ||||
専門関連科目 | 共通 | 情報と職業 情報化社会と倫理 化学基礎論Ⅰ・Ⅱ |
工業デザイン 化学実験 |
電波法規 | |
上級科目 | 共通 | 上級数学Ⅰ・Ⅱ |
在学生・卒業生からのMessage
在学生(4年生)
本垣内 和真
研究を通して得た学びを電気の安定供給に活かしたい。
「災害時でも送電できる仕組みをつくり、社会の役に立ちたい」という思いから、「ドローンによる自動点検システム」を開発する「ロボット工学研究室」で研究に取り組んでいます。
ここでは、コンピュータを用いて、制御システムについての設計法や数理的解析の研究を行っています。こうした学びが制御工学の奥深さを再確認するきっかけになり、卒業研究では医療や介護の分野に適した「日常生活支援ロボット」の開発に取り組みました。高齢者や体が不自由な方の歩行を補佐する機能と、会話を通じて人とコミュニケーションを取ることができる機能をあわせもつロボットを目指し、日々研究に邁進しています。
卒業後は電力会社に就職します。これまでに培った電気電子工学に関する知識を、電気の安定供給に活かしたいと思います。
2018年3月修士課程修了
中須賀 浩二
広島県立三次高校出身
日本電産株式会社勤務(神奈川県)
幅広いと感じていた大学での学びをすべて、
新技術を生み出す技術開発に反映させています。
電気は幅広い分野と結びつくことから、電気電子システム学科を選択。実験や実習を通して回路やプログラミング、半導体などとのつながりに多くの発見がありました。
特に電気が雷に近い状態になる様子を確認するという、高校では経験できなかった高度な専門実験に感動。
学部4年次にはモータの制御について、大学院では熱発電素子を用いて、工場などの廃熱から効率よく電力を得る電力変換回路について研究しました。
現在、会社で取り組んでいるのは、モビリティ用インバータの研究と顧客ニーズに合わせた回路設計。幅広く取り組んだ大学での学びが今、すべていきています。新しい技術開発の成果が認められるまでには何年もかかりますが、自らの観点をいかした開発を続けたいです。
※在学生についての掲載内容は2020年3月時点の情報です。