中等教育学科(国際日本語教育コース)3つのポイント
「言語としての日本語」
を認識する
といった 探究や体験を重視
これからの日本では、来たるべき多文化共生社会を支える日本語教育の担い手 の養成が必要とされていきます。本コースでは、語感で運用する母語としてではな く、確かな知識による理解に裏付けられた一つの言語としての「日本語」を修得す るとともに、我が国の教育学で培われた教授理論も併せて学ぶことにより、確か な教師力を備えた日本語教員を育てます。また、古文、漢文などの古典語や英 語、さらには東アジアの言語といった多様な言語を学ぶことを通じて、言語に関す る見識を深めるとともに、日本語を客観的に捉える視点を身につけます。
4年間の学びの流れ
“言語としての日本語”を学ぶ
「日本語学概論」「日本語文法」「日本語教育入門」などの基礎科目を通じて、“言語としての日本語”の基本知識を学ぶと同時に、国語教育とは異なる日本語教育の在り方について学びます。必修科目「探究ゼミⅠ」では学生自身が自発的に活動することで知識と経験の一体化、共感能力の向上を図ります。日本語の総合力を高め、更なる実践的な学びへ
日本語教育学と日本語学の融合的な学びを通じて、文字、語彙、文法、修辞といった日本語の総合力を高めます。また、現代日本語の文法、語彙、表記などの知識を磨き、日本語検定2級の合格を目指します。「日本語教育法」では模擬授業を行い、実践的な指導力の修得をめざします。教育実習を通じて指導力の向上をめざす
演習科目を通じて、日本語教育の教材作成力を高めます。「日本語教育実習」で実際の日本語教育の現場で実習を行い、実践知を学びます。「東アジアの言語と文化」では日本語学習者の母語や文化にも目を向け、学習者の視点からの日本語教育について考えます。4年間の総仕上げとして、卒業研究を進める
研究室に所属し、4年間の総仕上げとして、それぞれの研究テーマに基づき卒業研究を進めて論文を執筆します。また、就職に向けた取り組みも進めます。学ぶ領域・分野
日本語学
語彙、文法、表現、音声などにポイントを置き、日本語の特徴を学ぶとともに、背景にある文化についても理解する。
日本語教育学・日本学
学習者が外国語としての日本語を確実に習得し、コミュニケーションを通して日本文化の理解を深めていけるよう、理論と実践の往還を図る。
異文化心理学
異文化交流で起こる問題と、その解決プロセスについて、心理学やコミュニケーション学の理論を学ぶ。
カリキュラム(専門教育科目)
選択科目 選択必修科目 必修科目
1年次 | 2年次 | 3年次 | 4年次 | ||
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専門科目 | 教科に 関する科目 |
日本語学概論 日本文学概論 日本文学史 英語コミュニケーションⅠ・Ⅱ 現代英文法 国際理解教育概論 |
日本語史 異文化理解 日本語表現 日本文学Ⅰ・Ⅱ 書写・書道 |
応用言語学 | |
教職に関する 科目(日本語) |
日本語教育入門 | 日本語教育法Ⅰ・Ⅱ 日本語授業の分析と評価 |
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教職に関する 科目(教職) |
教職論 教育心理学 教育学原論 教育課程論 学校経営 |
教育史 教育行政学 教育社会学 生徒・進路指導論 学習心理学 教育の方法と技術 教育相談の理論と方法 |
道徳教育の理論と方法 特別活動の理論と方法 総合的な学習の時間の 理論と方法 |
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教育実践に 関する科目 |
日本語音韻論と実践 情報リテラシー 特別支援教育論 |
現代日本語の多様性と運用 | ICT活用教育 総合的な学習の時間の理論と実践 日本語教育実習 教育学演習(教育史) 教育学演習(教育社会学) 教育学演習(教育心理学) |
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グローバル教育 課題に関する 科目 |
異文化適応と受容 | 現代教育課題論 多文化コミュニケ-ション活動 国際比較教育論 Practical CommunicationⅠ・Ⅱ 現代教育課題研究 ESD理論と実践 |
Practical CommunicationⅢ・Ⅳ 対照言語論 東アジアの言語と文化 |
シティズンシップ教育 現代社会と地域と子ども |
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体験・探究活動 に関する科目 |
探究ゼミⅠ 探究活動Ⅰ・ⅡA・ⅡB・ⅡC 現代人とことば |
探究ゼミⅡ 教育ボランティアⅠ・Ⅱ 国語探究Ⅰ・Ⅱ |
探究ゼミⅢ |
卒業研究 教育研究ゼミナール |
※履修モデルはこちら
在学生・卒業生からのMessage
留学生との交流で“違い”を実感し異文化理解を深化。
幼い頃から世界中を旅行する祖母の話を聞くうちに、外国文化に興味を持つように。祖母のように異文化に触れ理解できるようになりたい。いつしか、そんなふうに考えるようになり、国際日本語教育コースに入りました。
コースでは、授業だけではなく中国人留学生とじかに接することで学ぶことがたくさんあります。先日は授業の一環で彼らと交流し、その考え方について学習。日本人と中国人が当たり前と思っていることは、それぞれの国の教育や文化背景、歴史観の違いから異なることも多々あります。そうした違いを、体感することができました。
まだ、大学生活は始まったばかり。これから、どんな人たちと出会い交流できるんだろう…。そんな期待感でいっぱいです。卒業までの3年間を、この国際色豊かな理大で学ぶなかで、異文化理解をさらに深めていきたいと思います。
在学生(2年生)
宮 優花
岡山県 金光学園高校出身
※在学生についての掲載内容は2021年3月時点の情報です。