2016年
生物地球学部
生物地球学科卒業
生物地球学科卒業
武田 豊希さん
株式会社放送衛星システム勤務(埼玉県)
大学で未知の世界を追究し社会を支える仕事へ。
衛星放送の安定供給のために全力で取り組む。
遠く離れた宇宙の放送衛星を地上からコントロール
単純に、広大な宇宙のことをもっと知りたい。そんな理由で理大の生物地球学科に進みました。大学では、電波望遠鏡などを使った天体観測を通じて天体を解析する研究に注力。日々の学びを通して、更に宇宙に対する興味が増していきました。社会人になっても、何らかの形で関連分野に関わりたいと考えるようになり衛星放送事業を支える当社に技術職として入社しました。
業務を行っている衛星管制センターは、地球の自転に合わせて周囲を周回している放送衛星をコントロールするのが役目となっています。衛星は地上から遠く離れた地球の外周にあり、直接不具合をチェックすることはできません。そのために、衛星から送られてくる各種のデータが、正しい軌道で順調に運行しているかの重要な指針となります。業務の中では、トラブルを未然に防ぐために、衛星から送られてくるそうした位置情報や温度情報など何万という膨大なデータを解析。通常の軌道からのずれなど不具合が発見された場合は、直ちに信号を送って修正の指示を出すといったことを行っています。
将来はどんな局面でも素早く対応できるエンジニアに
業務のなかでは、少しの変化でも見逃すことが許されないため、3人1組でトリプルチェックを行うなど常に細心の注意を払って慎重に対応しています。さらには、万が一のときに備えて、事故を想定したシミュレーションを行うなど、万全を期して日々業務を行っています。責任は重大ですが、事故の予兆をすばやく事前に察知し的確に処理を行えたときには大きな達成感があります。日頃の鍛錬の成果を実感でき、心からの喜びを感じます。学生時代は、宇宙という未知の世界を探ることで、「もっと知りたい」と自ら物事を追究する姿勢を養うことができました。まさに、理大のモットーである“探究心”を会得することができた4年間だったと思います。その経験は、何もかもが初めての経験の連続となった、今の仕事に取り組むうえでも大いに役立ったと感じます。安定的な放送を、当たり前に供給し続けるのが当社のミッションです。その使命を全うするため、理大で培った精神で知識・スキルとも磨きをかけているところ。より多くの業務を経験し、さまざまな局面での判断力を向上させ、誰からも信頼されるエンジニアになれるよう努力していきたいです。