医療機器の原理・構造を学び、治療に貢献できる
診療支援技術を習得した臨床工学技士を養成。
本学科では、基礎医学や基礎工学を修得し、生命維持管理装置や各種治療に関わる医療機器の原理・構造などの知識や技術を学びます。また、人工透析室、手術室、集中治療室、心臓カテーテル検査室、内視鏡室などにおける診療支援技術を学内実習・病院実習を通じて習得し、医師の指示のもと患者さまの治療に携わる医療系国家資格である臨床工学技士をめざします。
学ぶ領域・分野
[生物・化学]
人体の解剖・生理、医用材料、臨床医学、医療機器の原理などを学んでいくために必要な知識を基礎から身につける。
[機械・材料]
力学の基礎知識のほか、からだや器官、組織の仕組みを習得。人工腎臓や人工肺などの材料やその特性について学ぶ。
[解剖学・生理学・薬理学]
医療機器を操作する上で必要な人体のしくみや患者さまの治療の際に必要な薬剤の基礎、生体内における作用について学ぶ。
[電気・電子・情報]
医療機器に関わる電気・電子工学や情報工学について基礎から学習。手術ロボットなど最先端の医療技術についても学ぶ。
[臨床医学]
内科学・外科学・感染症学・集中治療医学・救急医学など、臨床工学技士の業務と関わりの深い疾患や病態生理について学ぶ。
[臨床工学]
生命維持管理装置などをはじめとした医療機器の知識・操作技術を学内実習・臨床実習を通して習得し、臨床工学技士の国家資格取得をめざす。
4年間の学びの流れ
基礎を学びながら、臨床工学を学ぶための準備を進める
理学、工学、医学に関する基礎的な科目を学びます。これらの学習を通して、医療機器の原理や医学を学ぶための準備を進めます。
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3年次
医療機器の原理、操作、安全管理手法について座学・実習を通して習得
人体の解剖・生理学などを理解したうえで、人工透析装置、人工呼吸器、人工心肺装置、電気メスや除細動器などの治療機器、心電計や各種画像診断装置などの原理や操作方法、安全管理の方法について学習します。
臨床実習を経験、国家試験に向けて準備
3年生までに習得した知識・技術をもとにして、病院における臨床実習を経験します。また、国家試験受験に向けた準備も進めます。
カリキュラム(専門教育科目)
選択科目 選択必修科目 必修科目
1年次 | 2年次 | 3年次 | 4年次 | |
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基盤教育科目 | キャリアデザイン1 フレッシュマンセミナー 基盤数学(微分積分1) 基盤数学(線形代数) |
キャリアデザイン2 | キャリアデザイン3 | キャリアデザイン4 |
専門教育科目 | 生命科学概論Ⅰ 生命科学概論Ⅱ 生命科学のための生物学 生命科学のための化学 生命科学のための物理学 情報リテラシー コンピュータ演習 医学概論 公衆衛生学 生理学Ⅰ 生理学Ⅱ 解剖学 病理学 生化学 医用工学概論 基礎医学実習 電気工学Ⅰ 電気工学Ⅱ 情報処理工学 生体物性工学 医用材料工学 計測工学 |
免疫学 薬理学 電気工学演習 電気・電子工学実験 電子工学 電子工学演習 医用機械工学 システム工学 医用機器学概論 医用治療機器学 医用生体計測装置学 生体機能代行装置学Ⅰ 生体機能代行装置学Ⅱ 生体機能代行装置学Ⅲ 医療安全学 医用機器安全管理学Ⅰ ME技術演習 医科学研究論 |
臨床支援技術学 医用治療機器学実習 医用生体計測装置学実習 生体機能代行装置学実習Ⅰ 生体機能代行装置学実習Ⅱ 生体機能代行装置学実習Ⅲ 医用機器安全管理学Ⅱ 医用機器安全管理学実習 臨床医学総論Ⅰ 臨床医学総論Ⅱ 専門英語 ゼミナールⅠ ゼミナールⅡ |
チーム医療概論 臨床医学総論Ⅲ 臨床医学総論Ⅳ 関係法規 臨床実習Ⅰ 臨床実習Ⅱ 臨床実習Ⅲ 臨床実習Ⅳ 臨床工学演習Ⅰ 臨床工学演習Ⅱ 臨床特別演習 特別研究Ⅰ 特別研究Ⅱa 特別研究Ⅱb |
専門関連科目 | 経営工学 科学技術倫理 工業デザイン |
技術マネジメント |
※履修モデルはこちら
研究室紹介
Student’s Voice
在学生(3年生)
杉山 直輝
岡山県立東岡山工業高校出身
命を支えるエンジニアを めざし日々成長の一歩を重ねる。
患者さんに対し間接的に携わる医療現場の縁の下の力持ち。そんな臨床工学技士をめざしています。この学科を志望した決め手は、入学後に臨床工学技士になるかどうかを最終選択できること。また、他大学に比べ少人数制で、独自の勉強アプリもあり、手厚い指導を受けることができます。3年次から学内実習が始まり、レポートや課題に予習復習と、するべきことが格段に増えたので、タイムスケジュールを管理し、周りの学生と励まし合いながら目標に向かって進んでいます。
現代の医療は「チーム医療」。患者さんだけでなく、医師、看護師を助け支え合える人材になりたいです。4年次の夏からは病院実習がスタート。学内で学んだことがどれだけ通用するのか、自分の知識のどこが足りないのか、成長に向けた課題を見つけられるよう取り組みます。