大学紹介

トップ > 学部 > 学部長からのメッセージ 生物地球学部長 能美 洋介

 平成24年4月に岡山理科大学の4番目の学部として生物地球学部が発足し、今年初めての卒業生が社会へ巣立ちました。また、大学院には生物地球科学研究科が開設され、学部と大学院の一貫した教育システムも実現しました。

 生物地球学部は平成24年に本学4番目の学部として設立され今年で7年目を迎えます。1学部1学科で創設されましたが、学科の中には下記の6つのコースがあり、フィールドワークをキーワードとした多様な教育や研究を実施しています。1年次には「野外調査法実習T」で大学内や近隣地域に出かけてフィールワークを体験し、研究分野ごとのフィールドワークの特徴を理解します。2年次には「野外調査法実習U」で少し遠くのフィールドまで出かけ、より高度なフィールドワークを行い、野外における実践的なデータ取得方法などを学びます。3年次には各コースが開講する実習があり、卒業研究の半分の4単位の時間をかけて、卒業研究の前哨戦ともなる、さらに高度なフィールドワークを体験します。県外に宿泊を伴って出かけるフィールドワークもあり、フィールドワークのテクニックを磨き、共同生活・共同作業を通じてコミュニケーション能力を発展させます。そして、4年次の卒業研究では各教員のゼミに配属され、フィールドワークを基盤とした研究を実施します。その中では対象を観察したり観測したり分析することを通じて、自然や人間社会の問題点を発見し、それを解決する道筋を科学的に考える能力を培っていきます。

 文部科学省の「私立大学等研究ブランディング事業」で、岡山理科大学は「恐竜研究の国際的な拠点形成」が平成28年に採択され、恐竜・古生物学コースを中心として"岡山理科大は恐竜研究の大学"と呼ばれるような活発な活動を展開中です。平成29年の夏には生物地球の学生数名が、モンゴル・ゴビ砂漠において恐竜化石発掘を体験しました。平成30年の夏の調査でも学生が参加し、現地で調査・研究を行う予定です。また、平成30年3月にはC2号館1階に「恐竜学博物館」のメイン展示施設が開設されました。また、学内に恐竜学博物館のサテライト展示も数カ所設置され、メイン展示室とともに連日多くの見学者を集めるとともに、恐竜研究の方法やブランディング事業の研究成果を一般の方に発信しています。

 その他のコースでも、地域の公民館や小中高校とともに観察会などのフィールドワーク系のイベントを行なって、いろいろな人たちと関わり合いを持つ機会が多いのも本学部の特徴と言えます。このような折に学生が直接解説にあたることもあり、説明することの難しさや楽しさを学んでいきます。

 生物地球学部では様々なフィールドワークを通じて、計画力、コミュニケーション能力、問題発見力とそれを解決する道筋を見つける洞察力、解決に向かって主体的に、協同的に、さらに科学的に対応する能力など、大学生として修めるべき様々な学士力を身に付けてもらい、社会で活躍できる有用な人材として羽ばたかせたいと思っています。

以下に、生物地球学生物地球学科の6つのコースをまとめます。

[植物・園芸学コース]
野生植物から果樹まで植物について幅広く学びます。植物の生態や、系統分類の知識を、フィールドワークなどの野外調査に基づき植物生態学や遺伝子解析など、多彩な手法で調べます。また、果樹や花木について、分類学、進化学、園芸学など生物学と農学の両方の側面から研究を行います。
[動物・昆虫学コース]
生態学、行動学、系統分類学、生理学、環境動物学などについて広く学びます。水生脊椎動物や昆虫を研究対象に、野外調査と室内実験の両面から研究を進めます。また、魚類やウミガメなどの水生生物や昆虫について、環境との関係や生態学、行動学などの学修と研究に取り組みます。生きている動物や魚類化石など研究対象もさまざまです。
[地理・考古学コース]
他コースと連携した幅広い地理学と、東アジアを中心とした旧石器時代から近代にかけての遺跡が対象の考古学や動物考古学などを学びます。また、 遺跡の調査や土器などの発掘などから昔の人のくらしを研究します。理系の分析技術と文系の知識を融合した学修が可能です。
[地球・気象学コース]
気象学、地質学、鉱物学など地球科学分野から、地すべりなどの自然災害やヒートアイランド現象の発生メカニズムなど、社会生活にも役立つ知識と技術を学びます。実際にフィールドに出て、自然の不思議やすばらしさを体感し、地球で起こるさまざまな現象を、自然の脅威も含め、地球環境の視点から研究します。
[恐竜・古生物学コース]
地質時代の化石や古環境などについて学びます。化石発掘や野外調査などのフィールドワークを通して、化石記載や地質層序の解析方法を習得します。生物学的な観点から、恐竜など脊椎動物の解剖学やその進化と生態を、地学的な観点から、地球の時間軸を重視した環境変遷や地層・化石の形成プロセスを調べます。
[天文学コース]
天体物理学や天体力学などの理論的な思考ならびに測光や分光などの観測手法を中心に学びます。また、「晴れの国おかやま」と言われるように晴天の日が多い地の利をいかし、本学の岡山理科大天文台や他の天文台と連携し、天体の画像やスペクトルなどのデータを取得し解析するなど、本格的な天体観測も行います。