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その37:魚の産卵

多くの魚はメスが体外に卵(子)を産んで、それにオスが精子をかけて受精し、子孫を残していきます。水の中なので受精の確率も低くなり、受精卵の成長も順調かどうかわかりません。また、受精卵が成長し、子供が生まれたとしても、その子供を捕食する外敵がいたり、途中で死んでしまい、生まれた子供が成魚になる確率は低くなります。近年では、地球温暖化の影響を受けて、産卵数が減ったり、産卵できなくなる魚もいます。そのために、魚はたくさんの卵を産む必要があるわけです。
湖に棲んでいるコイの生殖腺指数(全体重に占める卵巣・精巣の重さの割合)を年間を通して調べた結果からも、棲んでいる水域にもよりますが、コイの産卵期は3月から5月ぐらいといわれています。産卵期の前の1月と2月は、オスよりもメスの方が卵巣が2〜3倍も発達しています。卵子1個と精子1個で受精するので、この卵巣と精巣の発達の違いは卵(子)と精子の大きさの違いが原因と考えられます。
人間の卵子の大きさは100μm(1μmは1mの百万分の一)ぐらい、精子の大きさは50μmぐらいです。対して、魚は精子の大きさは人間とほとんど変わりませんが、卵(子)は2〜7mmと人間の数十倍の大きさです。魚のメスは大きな卵(子)を卵巣の中に作らないといけないので、卵巣を発達させる必要があるわけです。ちなみに、魚の卵(子)が人間よりも大きいのは、人間はへその緒を通して母親から栄養をもらえますが、魚は卵(子)中にある栄養分だけで孵化まで成長しないといけないからです。
子孫を残す方法が違うために卵(子)の大きさが違う人間と魚、メスとオスで生殖線(卵巣・精巣のこと)の発達に差がある魚、生物って面白いと思いませんか?

提供:理学部
生物化学科
宮永政光先生

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