理大の栞理大50周年



その48[価格と顧客満足度の関係]  解説

 

 今回は,価格と顧客満足度の関係についての問題でした。普通に考えれば,価格を下げれば顧客満足度は向上し,価格を上げれば顧客満足度は低下します。ハンバーガー業界や牛丼業界で大幅な値引き合戦が行なわれたことは皆さんの記憶にも残っているでしょう。私たちにとって,価格は安いにこしたことはありませんよね。

 しかし,価格の問題は,単に値下げをすれば顧客満足度が上がるという簡単な話ではありません。今回のテーマパークの例のように顧客満足度を上げるためにあえて値上げをすることもあるんですね。さらに,入場料について,次のような面白い話もあります。
関西のテーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」では,小さい子供を連れたお母さんを数多く見ます。テーマパークなので子供連れの家族が多いのは当たり前のように思われますが,その中には,毎日の散歩コースとして利用しているお母さんが多くいます。あるお母さん曰く,近所の公園に行くよりも安心して自由に子供を遊ばせることができるからということです。確かに園内は,掃除が行き届いており危険な車もいません。

 最近では,年間を通して何度も入場できるパスを販売しているテーマパークも少なくありません。日常の一部として毎日のように来園する人たちがいることを考えれば,入場料は安くなければなりません。USJでは,年間パスは,当初5万円程度の価格でコアなファン向けに販売されていましたが,現在は1万5千円程度で手に入れることができます。つまり,通常の入場料金はだんだんと値上げされてきましたが,逆に年間パスは大きく値下げされていることが分かります。USJ側も,散歩コースとして利用するお母さんたちがいることを知っているので,年間パスの大幅な値上げはやりにくいかもしれませんね。

 このように,価格の問題は,値段を付けかえるという単純なものでは無いことが分かるでしょう。実は,多くの会社は「誰が,どのように,その商品やサービスを利用しているのか」「満足度を高めるためには,いくらが良いのか」を深く考えながら価格を決定しているんです。

 

提供:総合情報学部 社会情報学科 大藪 亮 先生

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