理大の栞理大50周年



その21[バグの由来]  解説

 

バグという言葉は、コンピューターやゲームのプログラムが思い通りに動かないときに用いられます。その由来については、諸説ありますが、よく引き合いに出される人物がグレース・マレー・ホッパーさんという女性研究者です。今のコンピューターは、半導体を使っているので簡単に故障しませんが、1940年代のコンピューターはリレー式、つまり、電磁石を用いて電気的にスイッチをOn/OFFする方式の部品で作られていて、そこに虫が張り付くとすぐに誤動作したようです。ホッパーさんは、取り除いたバグ(虫:蛾)を、作業日誌にテープで貼りつけていました。この作業日誌は今も米海軍歴史博物館に保管されています。[1]

さて、バグはコンピューターの世界では、とても困った存在です。ゲームでは、バグでゲームが進められないのは問題ですが、バグ技でずるできることがゲームの魅力になったりします。しかし、銀行のコンピュータープログラムにバグがあると、お金がからむので大変な問題になります。ある日突然銀行口座からお金がなくなってしまっていたり、送金ができなくなってしまったりして会社が倒産でもしたら...。でも、日本では21世紀に入ってからも以下のような大きな銀行のトラブルがありました。

  1. 2002/4/1 みずほ銀行のシステム統合トラブル
  2. 2008/5/12 三菱東京UFJ銀行のキャッシュカードがセブン銀行のATMで使用不可
日本のIT業界では忘れることのできない問題です。

話は変わりますが、バグの由来のホッパーさんは、プログラムを動かすためのプログラム言語COBOLの生みの母として知られています。銀行システムなどでは、いまだに動いているプログラム言語で、銀行からお金をおろす時は、必ず使われているといっても過言ではありません。みなさんも、ホッパーさんのお世話になっているのです。このほか、情報科学の分野では、多くの女性が活躍しています。ホッパーさんはその草分けです。

[1] http://www.history.navy.mil/photos/pers-us/uspers-h/g-hoppr.htm
[2] コンピュータの英雄たち(単行本)ロバート スレイター(著), Robert Slater(原著), 馬上 康成 (翻訳), 木元 俊宏 (翻訳) 朝日新聞, 1992.

 

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