理大の栞理大50周年



その7[超伝導]  解説

 

超伝導について聞き覚えのない方もいらしたかもしれませんが、超伝導体は電気を抵抗ゼロで流すことのできる物体で、約百年前の1911年にオランダの物理学者、カメリン・オンネスによって発見されました。

超伝導体の性質のうち、この電気抵抗ゼロという性質は大変魅力的なもので、一度電流を流すと永久に流れ続けるという永久電流を可能とします。これを利用して強力な電磁石を作ることができ、日本式の磁気浮上リニアモータカーで使われていることをご存知の方も多いと思います。

医療の分野ではMRI(磁気共鳴画像)装置(下の写真を参照)でこの超伝導磁石が使われており、人間ドックなどでこの装置のお世話になった方も多いのではないでしょうか。

MRI装置

エネルギー分野での応用例としては超伝導送電ケーブルがあります。最近では第2世代の超伝導ワイヤーの開発が行われ、ニューヨーク州では一般家庭への送電実験が行われています。

また、エネルギー分野以外では、携帯電話の基地局で超伝導体が使われていますが、ご存じない方も多かったのではないかと思います。超伝導体の電気抵抗ゼロの性質を利用して超高性能な高周波フィルターを作ることが可能で、実用的な超伝導フィルターが米国のSTI社で開発され、既に6千ヶ所を超える無線基地局で稼動しているということです。

この超伝導の性質は超伝導体をある温度以下に冷却すると突然と出現し、この温度のことを臨界温度と呼びます。現在の最高臨界温度は1993年に発見された水銀系高温超伝導体の138K(−135℃)ですが(超高圧下では164K(−109℃)という記録もあります)、冷却する必要があるため、なかなか応用が進まないのが現実ではあります。しかし、近年の冷凍機の性能の向上により、その応用範囲を急速に拡大しつつあり、21世紀の地球環境を支えるものとして期待されています。

 

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