学科オリジナルサイトへ

研究室PICK UP

臨床370×270

細胞情報学研究室

中村 元直

ヒトがもつ約1,000種類の受容体の中から病気の発症に関わるものを探索。創薬に役立てることを目的に基礎研究を行なう。

Keyword
受容体/シグナル伝達/細胞生物学

病気の原因物質を特定し、創薬に貢献

花粉症や胃痛といった症例には、共通点があります。それは体が過敏に反応してヒスタミンを放出し、鼻水や胃酸などで過剰防衛してしまうことです。人間の体には、受容体が900種以上あるといわれています。薬と受容体は鍵と鍵穴の関係にたとえられ、効果を得るには鍵穴(受容体)に合った鍵(薬)を創る必要があります。受容体の多くは未解明のため、高血圧や統合失調症といった病気の治療に研究成果をいかせる可能性があります」と中村 元直先生。
もともと中村先生は、製薬会社で研究職に就いていました。研究に取り組む中で、「新しい概念の創薬に挑戦したい」との思いが強まり、活動の場を大学に移し、研究に打ち込んでいます。新しい概念の創薬とは、鍵穴である受容体そのものをなくすというもの。炎症や糖尿病に関わる受容体を分子生物学的手法によって、培養細胞に強制的に作らせ、刺激に対する活性や応答などを解析。受容体の働きを制御する仕組みや、働きを一時的になくす方法を研究しています。
学生は「苦味の受容体がなぜ味細胞以外の組織に出ているのか」「糖尿病の原因となる受容体の探索」などのテーマで研究。「思い通りの結果が出なくても新しい仮説につながるため、失敗と思わずに、別の道ができると捉えています。仮説どおりの結果が出たときは、思わず先生とハイタッチしました」と、研究の楽しさを表現します。「創薬の可能性を広げたい」という中村先生のフロンティアスピリッツが、学生にも大きな刺激になっています
  • 臨床300×150

    研究対象のひとつ、強力な炎症に関わるロイコトリエンB4という脂質。この脂質の受容体を蛍光標識で観察し、受容体が細胞表面に数多く存在することを確認した