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研究室PICK UP

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生物無機・植物生理研究室

尾堂 順一、猪口 雅彦

生命維持に不可欠な酵素と同じ働きをする金属錯体の研究に取り組む。病気の診断・予防や環境浄化に役立つ金属錯体の開発をめざすほか、優れた性質をもつ植物をバイオ技術で培養する方法も探る。【研究力】

Keyword
金属錯体/植物バイオ

医療の進歩に役立つ金属錯体などの働きや、 植物が環境に適応するメカニズムを解明。

尾堂 順一先生の研究対象は、医療の進歩に役立つ物質がメインです。1つは活性酸素を発生させる色素。「人工着色料などに使われるキサンテン系色素は光を当てることで活性酸素を出します。そこで大腸菌や緑膿菌などに色素を加え、LED光を照射し、色素の濃度や、赤、青、紫、緑、黄などと光の波長を変え、菌を死滅させる効果について調べています。ゆくゆくはがん治療への応用をめざしています」。もう1つは酵素と同じ働きをする金属錯体、チアカリックスアレーン。血糖値の測定に使えるため、実用化に向けて開発を進めています。薬品に興味をもつ学生は、がんや老化に関わる過酸化脂質の変化について、チアカリックスアレーンを用いて測定。「より少ない量で測れるように、条件を変えて実験を重ねています」。
一方、猪口 雅彦先生の研究対象は植物です。「植物は環境の刺激に反応して細胞を変化させ、ケガの傷口を小さくしたり菌に対応したりしています。重力に応じて体を曲げる、暗いほうに根を張るなども同様です。そこで刺激に反応する遺伝子を特定し、働きのある部分だけが染まるように色素を加えて実験。植物に傷をつけて遺伝子を活性化させ、刺激に対応するメカニズムを解明しています。カルシウムを取り除くと活性しにくくなるなど、条件による違いにも着目しています」。学生は、「乾燥に反応する遺伝子について調べています。植物の遺伝子という見えない部分の変化までわかるのが、実験のおもしろさです。法則性を発見したときは、遺伝子のすごさを感じます」。
月1回、研究室全体の学生が集まり、合同研究セミナーを実施。研究の進捗を発表します。先生方は「一人ひとりが異なる研究の内容をわかりやすくプレゼンテーションし、仲間のテーマからヒントが得られるように」学生を導いています。
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    大腸菌や緑膿菌にキサンテン系色素を加え、LED光を照射。色素の濃度、光の波長の条件を変えて実験することで菌が死滅するかどうかを調べる