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花粉学研究室

花粉学研究室

藤木 利之

花粉の形態分類学に基づき、堆積物に含まれる化石の花粉を分析し、古植生から過去の環境をたどる。花粉症の原因となる飛散花粉を測定し、データを日本気象協会へ提供する。

Keyword
花粉形態/花粉分析/空中花粉
研究分野
生物/環境

堆積物から取り出した化石の花粉を分析し過去の植生変遷や環境変化を探る。

花粉は生きた植物だけでなく、堆積物や空気中に存在する場合もあり、藤木 利之先生は花粉を多角的に研究しています。
「顕微鏡で花粉の形状を調べる『花粉形態』、堆積物から花粉を取り出して分類し、植生や環境の変遷を調べる『花粉分析』、空中に飛散する花粉を観測する『空中花粉』が主な研究テーマです」。
花粉分析を通して、過去の植生や環境変化が解明できます。「花粉分析によって、人類がいつ移動して来て、森林をどのように改変し、環境がどう変化したのかを推定できます。また、過去約250万年間は氷期と間氷期(温暖期)が周期的に交代したとされ、約1万年前から現代までの後氷期の花粉を分析すれば、地球温暖化の予測も可能だと考えます」と藤木先生。
ただ、花粉の形態まで明らかにされた植物種はごくわずか。そこで藤木先生は恩師であり、日本花粉学会の元会長の三好 教夫先生が編纂する「日本産花粉図鑑」に共著者として参加。1,305種もの花粉を収録し、光学顕微鏡や走査型電子顕微鏡による写真を多数掲載する点で、日本初と評されます。
藤木先生は中国、カンボジア、ペルー、グアテマラ、エジプト、クック諸島など海外でのフィールドワークも積極的に参加。学生からは「国内外でのコアリング調査に早く加わりたい」との声も。「これからも『人と自然の関わり』を大切にして、世界中の花粉の調査・研究を進めます」と藤木先生は意欲的です。
  • ハイビスカスの花粉の写真

    ハイビスカスの花粉の写真。花粉の表面形状や微細構造は植物ごとにほぼ決まっており、化石の花粉も形態からその属や種の同定が可能。日本産花粉図鑑にも掲載された