学科オリジナルサイトへ

研究室PICK UP

無機物質化学研究室

無機物質化学研究室

佐藤 泰史

化学プロセスを駆使した高機能セラミックスに関する研究を実施。電気消費量の低減に貢献する白色LED照明に利用できる蛍光体材料の高機能化や新物質の探索に取り組む。

Keyword
無機固体化学/無機材料合成/高機能セラミックス/蛍光体

持続可能な未来社会への寄与をめざして、光エネルギー関連の新物質を開発する。

持続的なエネルギーの供給は、世界的な課題。佐藤 泰史先生の研究室では、東北大学との共同研究で、省エネルギー・低コストの白色LED照明に利用できる新しい蛍光体の開発に取り組んでいます。
白色LED照明は、青、緑、赤の光の三原色をいかして白色を実現しており、青色LEDの光を吸収して緑色と赤色の光を発する蛍光体と合わせる3波長型と、青色LEDに黄色の蛍光体の色を合わせる2波長型の方法があります。
「特に赤を含む3波長型の白色照明は、色が鮮やかに見え、人の心に安心感をもたらすといわれています。しかし、強い赤色を発する蛍光体の種類は少なく、また既存の赤色蛍光体では製造コストも高いため、低コストで製作できる酸化物を用いた蛍光体を開発しています」と佐藤先生。研究室では、高輝度酸化物蛍光体を開発。これはカルシウム系酸化物のCa2SiO4にEu(ユウロピウム) という元素を加えることで強い赤色を発するほか、バリウム系など基材の酸化物に応じて自由に発光色を制御できるというもので、現在は実用化に向けた研究を進めています。また、機能性無機化合物の効率的な合成技術の開発も行っています。学生たちも「今までにないものをつくる研究で楽しいです」と実験と分析に励んでいます。
「物質化学には原子や分子の配列を組み換え、実験を重ねることで新しい物質や特異な機能を発見できる可能性があります。実験は地道な作業ですが、好奇心のある人には、魅力的な研究だと思います」と佐藤先生は語ります。
  • 開発した高輝度酸化物蛍光体

    開発した高輝度酸化物蛍光体。カルシウム系酸化物のCa2SiO4にEu2+を加えると強い赤色を発するほか、基材に応じて緑やオレンジと自由に発光色を制御できる