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人間環境科学研究室

人間環境科学研究室

猶原 順

環境試料や生体試料中の元素分析を行う研究、環境汚染物質を化学的酸化処理により分解・無害化する研究。人間の毛髪や爪の元素分析で健康状態を検査する研究も進める。

Keyword
環境計測/環境保全/環境汚染

生体や環境中の微量な元素を分析。環境汚染物質の分解・無害化にも取り組む。

大気汚染、水質汚濁など、世界の環境汚染は深刻化する一方です。猶原 順先生は、環境分析と環境浄化の2つの方向から、環境問題の解決に取り組んでいます。
「環境分析では、川の水や地下水、土壌、生物などの環境試料中に含まれる元素を測定し、有害元素の有無やその濃度など、環境の汚染状況を評価しています」。その測定に使う高周波誘導結合プラズマ質量分析計はpptの感度をもちます。猶原先生いわく「pptとは1兆分の1を表す単位で、25mプールに塩をひとつまみ入れた程度の濃度です」。この装置で中国、ミャンマー、日本の飲料水に含まれるヒ素を調査し、タイで開催されたアジア環境化学国際会議で発表しました。また、海岸に生息する動植物も調査して、環境汚染物質が生物に及ぼす影響も調べます。さらに、毛髪や爪の元素分析で、健康状態をチェックできるかを探っています。
環境浄化も研究テーマ。「浄水場では、オゾン発生装置や紫外線ランプを使った高度処理が行われます。ところが水銀を使用した製品の製造と輸出入を規制する国際条約が締結され、2020年までに水銀を用いた紫外線ランプは使えなくなります。そこで水銀を用いないエキシマランプを使った水処理の技術開発を、企業と共同で進めています」。実験を担当した大学院生は「正直でひたむきな研究姿勢こそ、企業との共同研究では一番大切です」と話します。
環境技術は、人間と環境の相互作用の中で成長していくもの。「その基礎をこの研究室で学べます。新興国や発展途上国で環境技術を教育できる人材が育って欲しい」と猶原先生は願っています。
  • 2020年から水銀を用いた蛍光灯などの機器(上)が使用できない。その代替装置として注目されるエキシマランプ(下)。現在、ICや液晶の洗浄に実際に使用されている