太陽系誕生の謎は
隕石が教えてくれる

45億年前の真実を知りたい

水星、金星、地球、火星、木星、土星 、天王星、海王星の8つの惑星からなる太陽系は、今から45億年前、宇宙のチリが集まって誕生しました。このうち火星と木星の間には、本来ならもうひとつ大きな惑星があっても不思議ではない空間があり、大きな惑星になれなかった小さな惑星が集まって小惑星帯をつくっています。実は地球に落ちてくる隕石のほとんどが、ここから飛んできます。その中の普通コンドライトと分類される隕石は、ただの岩石ではなく、宇宙の情報がたくさん詰まった、宇宙からのメッセージなのです。

理学部 応用物理学科
蜷川清隆 先生

石は情報をはこんでくる

日本は、隕石が落ちてくることは多くないけれど、隕石の大量保有国です。1969年に日本の観測隊が南極のやまと山脈を調査した際に9個の隕石を発見。それからも見つけ続け、今では16,000個以上を保有し、国立極地研究所では宇宙に関する研究を進めています。岡山理科大学には研究所からの調査依頼として年間で約30個の隕石が送られてきます。熱を受けていない45億年前の太陽系の情報を持つ普通コンドライトはどれなのか。外見では見分けがつかないからこそ、先進の科学の力が求められます。

の大きさは、夢の大きさ

隕石といっても、送られてくるのは100mgの小さな小さな破片。そこから砕いたり、磁性成分を除いたりして測定に必要な7mgほどにします。こぼさないよう注意を払いながら小さなチップに入れ、γ(ガンマ)線をあて、450℃まで加熱します。その時に発する光を測定。これが研究を進めている熱ルミネッセンス法です。光を発しないものほど、熱を受けていない普通コンドライトです。ただ、これは隕石調査のほんの一部。求めているものに出会える確率は15個に1個程度。けれども宇宙の謎に挑んでいると思うと、心が自然と高まります。